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気付かないだけで誰にでもある適応的ハッピースキーマの外在化

目次

無意識的に精神が安らぐ、心にエールを贈ってくれる適応的スキーマ、ハッピースキーマの存在に気付いていません。ワーク№4ではポジティブを外在化することで人生に希望を見いだせて楽しい気分をつくりだします。

人は不適応的スキーマだけでは生き続けることはできません。実は、誰しもが多かれ少なかれ自分を生き延びさせたり、自分を生きやすくさせたり、自分を幸せにするような適応的健康スキーマを持っています。その適応的スキーマは無意識に心が安らぎ、人生に希望を見出せて楽しい気分になるなどで人と繋がることができてきました。
このスキーマを「ハッピー(適応的)スキーマ」と呼ぶことにしています。

目的

STEP
スキーマを否定する認知反転

自分の信じている不適応的スキーマを否定し、代わりに健康的なハッピースキーマを肯定することの手法です。これは、特定のスキーマが症状や問題の根本にあると考えられる場合に用いられます。

STEP
情報処理の強化

健康的なハッピースキーマに関する情報処理を強化することで、問題のスキーマを置き換えることを目的としています。例えば、健康的な行動の結果として生じるプライドや自信を強化することもできます。

STEP
スキーマの確認

自分が持つ不適応的スキーマがどの程度現実的であるかを評価することを目的としています。自分が持っている不適応的スキーマについて考え、それが現実にどの程度適切であるかを判断します。

STEP
スキーマの再構築

問題の不適応的スキーマを健康的なハッピースキーマに置き換えることを目的としています。健康的なスキーマを強化し、問題のスキーマを弱化するために、自分自身についての新しいスキーマの情報を学び、自己評価を改善することができます。

ワークは「中核的感情欲求と早期不適応的スキーマとは」№1・№2・№3・「コーピングとモードとは」・№4~№10と内容が続いているため、№1質問用紙90問から順序にワークすることを奨励します。

自分を助けてくれたハッピースキーマ(適応的スキーマ)を探す/ワーク№4-⑴

  • サバイバー(生き延びてきた自分に出会う)
  • 気付いていない自己のハッピースキーマの外在化

ハッピースキーマを外在化する前の作業として、過去のポジティブな体験、現在進行中なこと、未来への進行中なことや未来への創造など、ポジティブなことを探り外在化します。既にワークをした「安心、安全のイメージづくり」(リソースアンカー)を含めても構いません。
※ワーク№3でも安心、安全のイメージづくりの際に「気持ち/感情リスト」や「サポーター」の表を参考にしましたが、ここでのポジティブな外在化にもご利用ください。

過去を振り返ってポジティブな体験を外在化

いつ頃出来事・体験・環境・イメージその時の感情、感覚など
        
 
        
 
        
 
        
 

現在、進行中のポジティブな体験を外在化



未来へ進行中、未来に対してポジティブなイメージを外在化



ワーク№4-⑴の例

過去を振り返ってポジティブな体験を外在化
いつ頃 出来事・体験・環境・イメージその時の感情、感覚など
  幼少~ 思春期    母親は一番信じられる。自分を守ってくれるばかりではなく、自由にさせてくれた。そして愛してくれた。遠くからでも見守ってくれているのがわかった。幸福感と安心感、愛情を感じていた。 自分は守られているからやる気が起きる。今は恩返しすることが母親への感謝のしるしだと思っている。
  現在 進行中  転職したが、優しい先輩ばかりでやる気が湧いてくる。私を信用しているのか、頼られているような気がする。飲み会にも誘ってくれていろいろ教えてくれる。私を理解して認めてくれていると思う。こんな気持ちになったのはいつ以来だろうか。少し信頼してもいいと思っている。
  未来へ 進行中  大学は英文科だった。今は得意な英語での仕事はできていないが、常に進歩するための努力はできているともう。英会話の教室にも通い出した。成長と希望、学びと目的に刺激を感じている。間違いなく進歩しているので、当たり前に海外の人との交流やビジネスも始められると感じている。

ハッピースキーマの命名/ワーク№4-⑵

既に過去のポジティブな体験、現在のポジティブな体験や現在進行中のポジティブなこと、未来へつながるポジティブなことや未来へのポジティブなイメージを外在化しました。これは今まで意識はせずとも大切な適応的スキーマだったのです。 外在化した適応的スキーマ「ハッピースキーマ」に命名する作業をします。

ハッピースキーマ命名と解説/ワーク№4-⑵

ハッピースキーマ名解説
       
 
        
       
 
        
       
 
        

さらに、ハッピースキーマ(適応的スキーマ)をいつでもイメージできるようにアンカリングを作ることをお奨めしています。

適応的スキーマ(ハッピースキーマ)

マップにハッピースキーマ名とハッピースキーマの説明を記入します。 ※スマホなどに保存し、いつでも見られるようにしてください。(ハッピースキーマはスマホに保存済の不適応的スキーマの数に合わせても良く、また通常は2~3個が適度かもしれません。)

参考・引用文献

自分でできるスキーマ療法ワークブックBook2:伊藤絵美/星和書店
認知行動療法実践ガイド基礎から応用まで第2版₋ジュディス・ベックの認知行動療法テキスト:翻訳伊藤絵美、神村栄一、藤澤大介/星和書店
スキーマ療法₋パーソナリティの問題に対する総合的認知行動療法アプローチ:ジェフリー・E・ヤング、ジャネット・S・クロスコ、マジョリェ・E・ウェイシャー(共著)伊藤絵美(監訳)/金剛出版
スキーマ療法入門₋理論と事例で学ぶスキーマ療法の基礎から応用:伊藤絵美(著・編集)・津高京子・大泉久子・森本雅理(著)/星和書店
スキーマの概念とスキーマ療法のレビューに関する一考察₋スキーマの修復に関する人材開発手法の研究のために:加藤雄士/研究ノート
慢性化した抑うつ症状を訴える男性に対する総合的認知行動療法₋スキーマ療法を併用した症例報告:佐野正剛/大阪径大論集・第68巻第6号

・自傷行為とつらい感情に悩む人のために:ボーダーライン・パーソナリティ障害(BPD)のセルフマニュアル 著者ロレーヌベル/誠信書房   

・中核的な思い込みスキーマより75問の引用と15問を作成、追加しています。

https://www.wikihouse.com/cognitive/index.php?FrontPage

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