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強迫症/強迫性障害の質問用紙と評価スケールで重症度がわかる

目次

強迫症/強迫性障害の質問用紙・評価スケールでわかることは重症度だけではなく、強迫症のタイプや制御力、症状との付き合い方を見つめることができます。

強迫症/強迫性障害の質問用紙・評価スケール重症度

バドゥアスケール強迫性障害質問紙

●日常の生活で見られる様々な考えや行動をリストアップした質問形式60問で、あなた自身の生活の中で、それぞれの考えや行動にどの程度煩わされているかを「全くわずらわされない」「ほとんどわずらわされない」「いくらかわずらわされる」「かなりわずらわされる」「非常にわずらわされる」で答えていきます。

0.全くわずらわされない1.ほとんどわずらわされない2.いくらかわずらわされる3.かなりわずらわされる4.非常にわずらわされる
 1お金に触ると、手が汚れたと感じる。
 2汗や唾や小便などに少しでも触れると、服が汚れたとか、私にとって何らかの害になるだろうとか思う。
 3ある特定の人が触ったと分かっている物には触りたくないと感じる。
60項目です。
58気分が悪くても、度を超えて食べてしまう衝動を感じるときがある。
59自殺や犯罪のことを聞くと、長時間混乱して、考えるのをやめるのが難しい。
60ばい菌や病気について無用の心配を抱いてしまう。
 小計     

パドゥアスケール強迫性障害質問紙では、強迫障害がどれくらい重症かと測定する質問用紙です。質問は「お金に触ると、手が汚れたと感じる」~「バイ菌や病気について無用の心配を抱いてしまう」の60問です。
生活面の様々な強迫の度合いを合計0点~240点で答えます。健常者、軽症、中等症、重傷を判断の指標とします。

バドゥアスケール強迫性障害質問紙
原著者 Ezio Sanavio 日本語訳 杉浦義典
http://harai.main.jp/koudou/refer2/pi.pdf

健常者平均40点
強迫障害で治療を受診する患者の平均は80点

強迫観念・強迫行為評価スケール

自分の強迫症状のタイプを知ろう

現在過去 №攻撃的な強迫観念
   1自分を傷つけてしまうのではないかと怖くなる。
・ナイフやフォークを使うのが怖い。尖った物を使うのが怖い。窓ガラスの側を通るのが怖い。
1~37項目
  37体の一部や外見に対して異常に心配している。※
・容姿や耳、鼻、目やその他の体の一部がぞっとするほど醜いと思えて、どんなに人からそんなことはないと言われても納得でない。

強迫観念

現在過去 №清潔を保つための強迫行為
  38極端に長く、あるいは儀式的なやり方で手を洗う。
・汚いと思うものに触れたり、触れたのではないかと思うと、一日に何度も、あるいは長時間手を洗う。手だけではなく腕全体を洗うこともある。
38~58項目
  58毛を抜く癖がある。
・指や毛抜きで、頭髪、眉毛、まつげ、恥毛を抜く癖がある。カツラを着けなければならないようなハゲをつくってしまった。まつげや眉毛を抜いてつるつるにしてしまった。

強迫症状の程度をはかろう

  1. 強迫観念にとらわれている時間は一日のうちどのくらいでしょうか?強迫観念は一日のうちに何回ぐらい起こりますか?
強迫観念の費やす時間
 全くない。  
 一日に1時間から3時間、あるいは一日のうち時折生じる程度(一日に8回以下)  
 一日に1時間から3時間、あるいはしばしば生じる。(一日9回以上。しかし、ほとんどの時間は強迫観念にとらわれているわけではない)
 一日に3時間から8時間、あるいは非常にしばしば生じる。(9回以上でしかも一日のほとんどの時間を占めている)
 一日8時間以上、あるいはほとんどいつもある。(多すぎて数え切れず、しかも1時間のうちに必ず何回かは生じる)
1~5項目

5.強迫観念をどの程度コントロールできていますか?強迫的な考えをどの程度うまく中断したりそらしたりしていますか?(もしも今あなたが強迫観念に対してめったに抵抗していないなら、かつて抵抗しようと試みたときのことを思い出して答えてください)(ここでは強迫行為をおこなって強追観念を止めるのは含めません)

強迫観念の制御
 完全にコントロールしている。
 かなりコントロールしている。いくらかの努力と集中力で強迫観念を止めたりそらしたりできている。
 ある程度コントロールできる。強迫観念を止めたりそらしたりできるときもある。
 あまりコントロールできていない。強迫観念をとめることはめったにできず、相当な努力をしてやっと注意をそらすことができる。
 コントロールできない。少しの間でも強迫観念を無視することすらめったにできない。

強迫観念

6.強迫行為を行っている時間はどのくらいでしょうか?一日のうちに何回ぐらい強迫行為を行いますか?(もし日常の生活行動を儀式的におこなうような強迫行為である場合には、儀式のためにその日常生活行動がどのくらいの時間がかかるものになっているかを考えてください)

強迫行為の費やす時間
 全くしない。
 一日に1時間以内、あるいは一日のうち時折行う程度(一日に8回以下)
 一日に1時間から3時間、あるいはしばしば行う。(一日9回以上。しかしほとんどの時間は強迫行為をおこなっているわけではない。)
 一日に3時間から8時間、あるいは非常にしばしば行う。(9回以上でしかも一日のほとんどの時間を占めている)
 一日8時間以上、あるいはほとんどいつも行っている。(多すぎて数え切れず、しかも1時間のうちに必ず何回かは行う)
6~10項目

10.強迫行為をどの程度コントロールできていますか?強迫的な儀式を止めるのはどの程度うまくいっていますか?(もしも今あなたが強迫行為に対してめったに抵抗していないなら、かつて抵抗しようと試みたときのことを思い出して答えてください)

強迫行為の制御
 完全にコントロ―ルをしている。
 普段は、いくらかの努力と意志の力で強迫行為や儀式を止めることができる。
 時には強迫行為を止めることができるが、かなり難しい。
 強迫行為を少しの間ならば我慢できるが、結局は最後まで行ってしまう。
 強迫行為を行うのをほんの少しの間でも我慢できない。

項目と評価

強迫観念と強迫行為の10の項目から、それぞれ費やす回数・時間、機能障害、関連する苦痛・不安、抵抗性、制御の程度を0~4の5段階で評価しました。
強迫障害の重症度の評価です。この特典が中程度(16~23点)以上であれば、臨床的に優位な強迫症状と考えられ、32点以上の場合はきわめて重度と判定されます。

YALE-BROWN 強迫観念・強迫行為評価スケール
(Y-BOCS)日本語版より一部を掲載
https://jpsad.jp/files/JSARD_recommended_scale_Y-BOCS.pdf?1623318296
            

評価点数内容
無症状0~7病気とはいえない。
軽度8~15苦痛を伴うが、必ずしも日常生活や社会生活に支障をきたす(機能障害)というほどではなく、作業にいくらか時間がかかってしまうことがある。
中等度16~23苦痛と機能障害の両方をもたらす。独力では、症状のコントロールが難しく感じられ、専門家に相談したくなる人がいるレベル。
重度24~31重大な生活機能の障害を引き起こし、他者からの補助を大きく必要とする。通勤、通学、日常生活をするには非常につらい。
最重度32~40生活での機能の障害が重い。生活の大半が症状に費やされ、周囲の人の補助が多大となり、引きこもり状態の人が多い。

強迫性障害の認知行動療法ワークはセラピーによるアドバイスが効果的であるため、治療用ワークブックは3時間無料カウンセリング希望者のみに無料で配布していますので、web上での認知行動療法ワークの詳しい内容は省略させていただいる箇所があります。

参考web

心の健康/厚生労働省・強迫障害 認知行動療法マニュアルより
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000113840.pdf

参考文献

精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン/医学書院

標準精神医学 編集:尾崎紀夫・三村將・水野雅文・村井俊哉/医学書院

精神療法の基本 支持から認知行動療法まで:堀越勝・野村敏明/医学書院

カプラン 臨床医学テキスト:監修井上令一/メディカルサイエンスインターナショナル

DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル 高橋三郎・大野裕監修/医学書院標準精神 尾崎紀夫・三村將・水野雅文・村井俊哉/医学書院

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