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問題解決法は出来事の問題を、アサーションTRAは人間関係を改善する

目次

⓯アサーショントレーニング

アサーショントレーニングは、素直な自己主張(言いたいことを素直に言える)をしながらもお互いを尊重する(相手を傷つけない言い方)トレーニングです。例えば、相手の言動に押されてしまい意見を言えずに断れない。あるいは、自分ばかりを主張してしまって、相手の意見を聴けない、傷つけてしまう。コミュニケーションがうまくできずに憂鬱な気持ちになり、ストレスを溜めてしまいます。自分の気持ちを相手にうまく伝えられないと感じている人も相互的な関係を築く話し方などのトレーニングで適切なコミュニケーション力が身に付きます。

アサーションの3つのタイプ

1.「アグレッシブ」タイプ

自分の意見や価値観を押し付けてしまい、相手の意見を無視して優位に立とうと攻撃的な表現をしがちなタイプです。

2.「ノン・アサーティブ」タイプ

相手のことを優先しすぎて、しかも自己表現が苦手で自分の言いたいことを言えずに相手の言うことを受け入れてしまうタイプです。

3.「アサーティブ」タイプ

相手の気持ちを配慮したうえで、空気を大切にしながら自分の主張を言葉だけでなく、声のトーンやボディランゲージで示し、双方の意見を出し合い適切に結論付けるタイプ(アグレッシブとノン・アサーティブの良いところどり)

以下の順番で繰り返し練習して下さい。短時間では上手になれませんが、繰り返すことで必ず上手になれます。

ノン・アサーティブ(自分の気持ちを伝えたいと思いながら、上手くできなかった)だったことを書き出す
営業達成までもう少しだ。あの見込み客はまだ売り上げが上がらないのか。お前は期待外れだ、と突然怒鳴られたが上手く返答できずに謝ってしまった。
アグレッシブ(自分の言い分だけを主張)な言い方だったことを書き出す
上司から見込み客の契約に関することを突っ込まれ、「相手先は稟議書を通すだけになっているのに、私にあたられてもも困ります。なんだったら、相手先に自分で電話してみたらどうですか」と上司に強く言った。
アサーティブ(相互のことを配慮)な言い方を考える
「報告が遅れていて申し訳ありませんでした。第3課の営業達成がもうすぐなので皆も気になっていたことだと思います。遅ればせながらご報告させていただきます。何社かの競合を退き営業は上手くいきまして、後は稟議書の決済待ちとなっています。予定としては3日以内に結果が出ると思います。心配をお掛けしました。と穏やかに言う。

今度は➊の出来事・状況の問題解決をアサーティブな言い方で実際に作成し、何度も声に出して読んでみます。

次のことを意識して文章を作成します。

  • 出来事の問題点を事実でまとめる
  • 出来事の問題点に対しての自分の思いを言語化する
  • 出来事の問題点に対しての具体的な要望と提案をする
  • 聴いてもらえる相手に対して誠実に具体的に伝わるように話す
  • 聴いてもらえる相手を尊重する話し方を心がける
  • 出来事の問題点を他人の責任にしない

⓯アサーショントレーニングです。

解決策は先輩をランチに誘い、人材募集の話を切り出すでした。

  ○○さん(先輩)、急なことで申し訳ありませんが、本日ランチをご一緒したいのですが、いかがでしょうか?
まだ入店したことがないのですが、この近くに雰囲気が良くてリーズナブルなイタリアンのお店を見つけまして、今度○○さんを誘ってみたいなと思っていたのです。  
実は先日のことだけではないのですが、どうしてもゆっくりとお詫び(お話)をしたいと思っていたのです。

【断られた場合】私は明日でも明後日でも構いませんので、○○さんのご都合のよろしい時にお声がけ下されば嬉しいです。  
【ランチ場面】先日はご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。もう少し、お客様の立場になっての対応ができればよかったのですが、お客様を怒らせてしまったことで自分自身を擁護してしまった感があります。それがお客様に悟られてしまったなと思います。

もしかして、同僚が辞めてしまったことで仕事が忙しいと感じていたのか、お客様に対しての応対が冷たい雰囲気になっていたのだと思います。

私もお客様から2回にわたり怒鳴られたので、情けなくて落ち込んでしまったことも事実です。今後の心構えなど、○○さんのご指導いただきたいなと思っています。  

出来事を思い浮かべながら落ち着いて、穏やかに声にだします。相手のことを深読みせずに、言いにくい部分は変更しながら、スムーズに言えるまで繰り返し練習します。

⓰問題の解決・改善のイメージ

⓰問題状況が解決、または改善された状況を具体的にイメージします。

先輩をランチに誘うことができた。事前にリサーチしていたイタリアンのビストロにてランチする。
話題を出すことができる。

・以前の同僚の物怖じしない性格に助けられていたこと。
・現在は一人になったので、残業が多くなり休日出勤もしていること。
・今回のお客様に対する不十分な対応をしてしまったこと。
・先輩は忙しく離席も多いので、簡単な事であれば私が対応可能です。ということ。
・現在、同僚がいないので、たまには先輩と食事ができると嬉しいな、という話。
・上司は雲の上の存在のような気がして、自分からは話しかけにくい。ということ。  
・先輩から 今回のトラブルは、約束の時間に離席していたことが悪かったねと謝ってくる。
・先輩から勝手に担当にしていたことも謝ってくる。      
・あなたは悪くないよ、これから相談することも有ると思うよ、と言ってくれる。
・新しい社員は来週募集するらしいという情報を得ることができる。
・今度、飲みに行こうと誘ってくれる。

⓱問題解決・改善行動の具体的手段

⓱問題解決・改善行動のための具体的手段の案と検討をします。

具体的な手段効果実行可能
1⃣職場近くの評価の高いランチ店リサーチ(穴場的でもOK)80%90%
2⃣問題解決のため以外の話題探し90%80%
3⃣問題解決のためのトーク練習90%80%
4⃣誘いを断られないような対策(数日間、先輩に笑顔、他)70%90%
5⃣ランチの誘いは相手の様子を見ながら3日以内に設定90%90%
6⃣新たな問題が起きないように仕事に精進90%70%

⓲具体的な行動計画

⓲行動の計画を具体的に立てます。

  • 具体的計画をに立てて行動する
  • 実際に行動した際に何か障害が生じないかを予測する
  • 障害が予測されたら、対処方法もあらかじめ考えておく
具体的な手段1⃣~6⃣はすべて実行可能だと思いますので、ランチを誘う前日までに仕上げます。
仕事のミスなど新たな問題が起きてしまうと、落ち込みが出て後回しになってしまう可能性があるので、気を引き締めて動きます。  

⓳実際の行動 ⓴行動結果の評価

⓳実際に行動します。
解決方法が決まったら、実際に行動に移します。自身がない時にはイメージトレーニング(想像でリハーサル)をします。他人と練習したりするのも良い方法です。

⓴結果を繰り返します。
行動してみた結果はどうだったか、その結果をきちんと評価します。問題がうまく解決されないことの方が多いのかもしれませんが、大事なことは要因を明らかにし、次の行動へとつなげていくことです。
問題が解決できなかった場合でも、その問題からの苦痛は少し和らいでいると思います。また、つらい気持ちが大きい時に問題に向き合うことはお勧めしません。すぐに解決できない問題を抱えてしまった場合にも、一時的につらさを和らげる対処の方法として、「行動コーピング」と「認知コーピング」を試して時間を置くことが大切となります。

3回目・問題解決法後の外在化

問題解決法⓬~⓴後の外在化(❾~⓫までの外在化と比較し、問題解決法のワーク後を新たに外在化します。)

次のワークは、感情の改善やうつ症状を回復させるワーク№5行動活性化法

参考web 

・厚生労働省 心の健康
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/01.pdf

・厚生労働省 心の耳

https://kokoro.mhlw.go.jp/

参考書籍

・伊藤絵美:認知療法・認知行動療法カウンセリング 初級ワークショップ/星和書店

・認知行動療法を始める人のために:デボラ・ロス・レドリー、ブライアン・P・マルクス、リチャード・G・ハイムバーグ、井上和臣・黒沢麻美訳/星和書店

・自我と防衛;Aフロイト著、外林大作訳

・伊藤絵美の認知行動療法入門講義上・下/公益法人矯正協会

・精神療法の基本 支持から認知行動療法まで:堀越勝・野村敏明/医学書院

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