3時間無料対面カウンセリングを行っています。無料カウンセリング予約フォームでお申し込みください。ボタン

うつ病には種類がある!うつ病症群6種類に当てはまるか

目次

適応障についての簡潔な解説

気分障害や神経症などの精神疾患ではない方が強いストレスによって日常生活が困難になるほど精神症状、身体症状、行動にストレス反応が起こるストレス性障害の一つです。症状はストレスの要因から3ヶ月以内に現れ、ストレス要因が消失後の6カ月以内に改善すると言われています。

そのため、原因となる仕事、学校、家庭、人関係、恋愛、病気など環境の外的要因や考え方の癖など内的要因からストレスとなっていますので、問題が改善されれば症状が治まるということになります。当然、ストレスが長引けば適応障害も続いてしまいます。

ただし、同じストレスでも人によって症状が長引き適応障害になる人と症状が出ない人がいることから、その環境に対する耐性や相性があるのも事実です。これはその人特有の認知や経験によって変わるものですので、環境の調整とストレス対処能力を高めるために精神療法が有効となります。その中でも問題解決や自分自身の理解、考え方の偏りを知り、物事の捉え方を柔軟にできる認知行動療法が有効となります。

精神症状抑うつ・不安感・喪失感・絶望感・焦り・緊張・意欲の低下・涙もろさ…
身体症状不眠・食欲不振・動悸・吐気・疲労感・めまい・頭痛・倦怠感・耳鳴り…
行動の変化過度な飲酒・ギャンブル依存・暴食・攻撃的・生活リズムの乱れ・…

適応障害はうつ状態が消えないうつ病(脳機能の不調)と違いストレスが原因となっていることから、ストレスから離れたり原因となるストレッサーを考えないと症状が落ち着きます。そのため、好きなことや興味のあることには楽しめたり元気を出すことができます。
症状が軽ければ軽い運動は心身をリラックスさせますし、友人やパートナーと話すことによって新しい視点の見方ができたり、楽しめたことにより不安を減らすホルモンや心のバランスを整える神経伝達物の分泌を増やすことができます。
重い場合は、心理士などのカウンセリングやセラピーを受けることをお勧めします。

双極性症についての簡潔な解説

行き過ぎる活動的な異常に高いテンション、気分の高まる躁状態と、憂鬱で気分が著しく落ち込んでしまううつ状態を繰り返す脳の病気です。

激しい躁状態が1週間以上続き、その後にうつ状態が押し寄せてくる状態を繰り返す「双極Ⅰ型」と、躁状態とうつ状態の期間が同じ位でⅠ型より軽い躁的(軽躁)状態のある「双極Ⅱ型」があります。また、双極性Ⅰ型、Ⅱ型の診断を満たさない双極性感情障害(非定型な双極性病像)があり、双極性スペクトラムと概念的に呼んでいます。スペクトラムは潜在的に双極性の躁的因子を持つ気分障害から双極性感情障害までをエピソードや遺伝的、発症歴などを連続的に捉えています。

双極性障害は躁状態とうつ状態がありますが、受診する際に躁の状態であれば双極性障害と診断され、うつの状態ではうつ病と診断される可能性があります。そのため、躁状態の症状(エピソード)があることを主治医に話さなければなりませんが、躁の状態を普通だと思っていて気づいていない人もいます。また、最初の診断の際にまだ躁状態がなく、遅れて躁状態が現れる場合もあります。NPO法人ノーチラス会の統計では双極性障害の最初の診断で77%がうつ病や統合失調症、自律神経失調症など他の病気と診断される難しい病気です。

特に軽い躁状態の双極Ⅱ型はうつ病と診断されることがありますが、うつ病と双極性障害の治療方針も治療薬も異なり、悪化する可能性が高いため気をつけなけらばなりません。

単一性のうつ病と比較すると双極症障害は再発を繰り返してしまいます。また、躁状態からうつ状態に急激に変化した際に落差が大きく、強いうつ感を感じるようになり自殺のリスクが上がります。その他、経過中に抑うつと躁エピソードがが混じってしまい気分、思考、行動が伴わなくなる混合性の場合も自殺のリスクが高くなります。さらに1年に4回以上の躁、うつ、混合を繰り返す急速交代型でも自殺の危険性が高くなります。この様に躁極性障害の自殺率は精神障害の中で最も高い確率となっています。このことからもうつを感じられた際には、必ず躁の知識も理解して欲しいと思います。

躁状態の症状
うつ状態の症状
  • 過大な自信
  • 睡眠時間が短い
  • 話が止まらない
  • 人の話を聞かない
  • 買い物やギャンブルに浪費する
  • アイデアが止まらない
  • 性的逸脱
  • すぐに気が散る
  • エネルギーがあふれている
  • 気が散りやすい
  • 食欲旺盛
  • 怒りっぽく、喧嘩もする
  • 落ち着かず、そわそわしている
  • 抑うつ気分
  • 何に対しても無関心である
  • 寝てばかりいる
  • 自責感がある
  • 思考力、決断力がない
  • 食欲がない
  • 過眠または不眠
  • 疲れやすく疲労感がある
  • 精力減退
  • 死にたくなる
  • やる気が起きない
  • 楽しめない
  • 自分の価値観がないと感じる

躁病エピソード:気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的、または易怒的となります。加えて活動的で活力がある異常な期間は1週間の間にほぼ毎日で1日の大半において持続しています。
軽躁病エピソードは期間が4日以内で重篤さも少なく社会生活ができる程度です。
気分循環性障害は軽躁エピソードがあり、抑うつエピソードの基準には達しないが症状を示す期間があります。加えて2年間以上の期間を経過していることです。

発症年齢:20歳以前とされていて、うつ病の25歳以上の発症より低年齢です。

合併しやすい精神障害:不安症、強迫症、アルコール障害、PTSD、物質使用障害、パーソナリティ症

DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル:高橋三郎、大野裕(監訳)/医学書院

標準精神医学第8版:尾崎紀夫・三村將・水野雅文・村井俊哉/医学書院

内科医のためのうつ病診療第2版:野村総一郎/医学書院

うつ病の治療ポイント:平井孝男/創元社

うつの正しい理解と治療法:野村総一郎/創元社

うつ病治療ガイドライン 第2版:日本うつ病学会、気分障害の治療ガイドライン作成委員会/
医学書院

精神疾患の有病率に関する大規模疫学調査研究:川上憲人、他

厚労省 患者調査 https://www.mhlw.go.jp/seisaku/2010/07/03.html

妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル 公益財団法人日本産婦人科医会

http://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/jaogmental_L.pdf

警察庁 自殺者数 https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R04/R3jisatsunojoukyou.pdf

1 2
目次