対面精神療法はストレスや生きづらさを抱えている方、適応障害やうつ病、パニック障害、強迫性障害、PTSDなどで悩んでいる方対象に認知行動療法とスキーマ療法のワークが一人でできるように取り組みます。
認知行動療法の主なワークの内容
認知行動療法は、ストレス、適応障害、うつ病、パニック障害、強迫性障害、統合失調症、パーソナリティ障害(一部)に対する治療効果が確認されています。
私たちは日常生活で物事を主観的に判断しますが、その判断には人それぞれ癖や偏りがあります。ストレスを感じた時、悲観的に考えて落ち込み、それを引きずる人もいれば、そもそもストレスを感じないか、感じたとしてもすぐに立ち直る人もいます。これは無意識に判断している一人ひとりの「認知」の違いが、自動思考、感情、行動、身体症状に大きく影響します。
認知行動療法は、感情や行動に影響を及ぼしている極端な捉え方(歪んだ認知)を探しだすことが第一歩です。そして幅広い「認知」の選択肢を増やし、適応的な認知で不快な感情を軽くし、本来持っている力を発揮できることを目指します。
※3時間無料対面メンタルケアサービスでは、認知行動療法やスキーマ療法が当研究室のwebページを見ながら、一人でできるように解説しています。
コラム法はバランスの良い考え方を身につけるための療法です。私たちの気持ちや行動は、その時に頭に浮かんだ「考え」認知(自動思考)によって影響されます。
つらい出来事があったとき、次のようなコラムを使ってバランスの良い考えを整理していくことで、気分を改善し、対応策を考えることに役立ちます。
認知再構成法は、浅いレベルの認知の構造改革という意味です。過度にネガティブな気分・感情や不適応的な行動と関連する認知(自動思考・イメージ)を様々な角度から検討し、より適応的な認知を再構成する方法です。
自分の認知を自分でマネジメントするスキルを習得し、悪循環を自己解消できるようになることを目的としています。
- 問題解決法の最初に行うことは、その問題をどうしたいのか、目標を設定します。
- どんな解決策があるのか、できるだけ多く解決策を挙げます。
- 相手と自分を大切にした適切な自己表現ができるアサーショントレーニングを行います。
- 問題状況が解決、または改善された状況を具体的にイメージします。
- 問題解決・改善行動のための具体的手段の案と検討をします。
- 行動の計画を具体的に立てます。
- 実際に行動します。
- 解決するまで結果を繰り返します。
スキーマ療法の主なワークの内容
自己の無意識でもある信念やルールなど不適応的な深い認知は生得的器質に加え、幼少期や思春期において養育者や親密な他者が、まっさらで絶大な吸収力がある心に強力な印象を残し、心の核(無意識なる認知構造)となる自己独特な信念やルールを作ります。特に幼少期に健全で適応的な心が育つために親や養育者、親密な他者が満たしてくれなければならない5分野の中核的感情欲求があります。この誰にでも平等に求められる重要、かつすべての思考に影響する心の魂ともいえる5分野の中核的欲求が満たされない場合に不適応的な感情欲求が形成され心に大きな損傷を受けてしまいます。
苦痛な体験や傷つき体験など損傷の後遺症として早期不適応的スキーマが作られ、幼少の時には対応できた認知や防衛機制的言動も成長とともにずれが生じてしまい「生きづらさ」を増長させて行きます。このスキーマは損傷を受けた中核的感情欲求の強さの程度が5領域に特色され、さらに5領域に反応した18の不適応的スキーマに分けられます。この18の不適応的スキーマの特徴が自身の心の核となっていることを気づくのが第一歩となります。
- スキーマ質問用紙の回答により、次の順序で自己の早期不適応的スキーマの見当(当たり)をつけます。
- 過去をあらためた年表で振り返り、幼少期~思春期の生育環境や自己に影響を及ぼしていると思われる傷つき体験、特に「早期不適応的スキーマ」の形成に影響を及ぼしていると思われる体験を外在化します。
- 自分を助けてきてくれたハッピースキーマ(適応的スキーマ)を探すために過去を振り返ってポジティブな体験を外在化します。
- 適応的スキーマと(モード含む)を内在化します。スキーマとの内部対談も一つの療法です。
- スキーマのリフレーミングを行います。
- モードのリフレーミングを行います。
- 行動実験をシートで行います。
認知行動療法は、出来事に対し頭に浮かぶ考えやイメージの浅いレベルの認知(自動思考)の偏りを修正していくものです。
フロイト説の前意識の、エゴ(自我)なのかもしれません。
環境である状況や出来事、対人関係に対し、自己のアンバランスな浅い認知・自動思考で対応しています。
スキーマ療法は幼少期の心の深い部分が傷つき、生きづらさを抱えてしまう自己のルールや信念の深いレベルの見直しをしていくものです。
フロイト説の無意識の、スーパーエゴ(超自我)なのかもしれません。
親や養育者から受けた影響が大きく、行動や生き方の核を形成しています。
精神療法は意識に語り掛け、前意識(浅い認知)のアンバランスを修正していきますが、無意識(深い認知)までは修正できないことがあります。そこで心にこびりついた適応的な核が現れるまで、不適応的にできたこびりを剥がしていくということになります。
内的円環図心理療法
「内的円環図法」は、コラム法や認知再構成法をもとにメンタルケア研究室が考案した心理療法です。特に出来事・状況・人間関係エピソードの思考記録を重要視し、自己でも気付きにくかった欲求と感情を表出させ認知のバイアス視点を傍観することで内的自己の円環図を作成し分析します。円環図から自己をカタルシス(浄化)により、自己を大切にする考え方を身につけるトレーニングのアプローチです。
「内的円環図法」は、出来事・状況・対人関係に対し認識できないまま否定的に対処していた逃避や攻撃、フリーズや抑制する認知や自動思考でしたが、バイアスと比較すると感情と欲求は素直で覗きやすいため、この表出を傍観することで自己の不適応を認識していく精神療法です。
つらい、悲しい、苦しい、怒りなど非機能的な出来事・状況を「いつ、どこで、誰と、何を、なぜ、どのように」など具体的に時系列で書きだします。
「出来事・状況」に対してや「対象者」「自分」「他者」に対し、瞬時に浮かび上がった気分や感情(一次感情)を思い出せるだけ書きだします。
「出来事・状況・相手」に対し、「認めて欲しい・欲しかった」「優位に立ちたい・立ちたかった」「要求を受けたくない・受けたくなかった」など、自分では気づかなかった何らかの欲求が湧いていたはずです。
「出来事・状況・相手」に対しての受け取り方や考え方(認知・自動思考)は個人差があります。非機能的につらい、悲しい、苦しい、怒りなど現在も強く残っているのようであれば、認知のバイアス(歪み・偏り)があるかもしれません。
考え(認知・自動思考)の検討をします。STEP1⃣の状況、出来事、対人関係の記録文章を読み返しながら、自己の考えがその通りであったことの事実を示し、認知の歪み・偏りリストから根拠の理由(何がそう思わせたか)として当てはまるバイアスを選択します。
非機能的状況・出来事・人間関係を客観的な立場から、もう一人の自分が見つめている感覚(傍観)で事実を検討してみます。
認知・自動思考の検討が終わったら、新たな円環図「内的適応円環図」を作成します。最初に作成した「内的不適応円環図」と比較することで気持ちが楽になり、肯定的思考ができるようになったら終了です。
※3時間無料対面メンタルケアサービスでは、認知行動療法やスキーマ療法が当研究室のwebページを見ながら、一人でできるように解説しています。また、実践的な心理学の療法として、アクセプタンス&コミットメントセラピーやゲシュタルト療法のエンプティチェア技法の心理教育やエクササイズ、セッションの解説を取り入れています。
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