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好意を抱く第一印象とラポール構築のスキルの手順

目次

第一印象や望ましい「ラポート」は人間関係とコミュニケーションの構築が重要。キャリブレーション・ラポール・ペーシング・ミラーリング・バックトラック・リーディングの手法が信頼と安心感を与える。

初対面のコミュニケーションでは、信用、信頼を築く「ラーポール(ラポート)」が重要となります。その中のスキルとして非言語メッセージである「キャリブレーション」「ペーシング」と「ミラーリング」があります。

ラポールは円滑なコミュニケーションの秘訣で信頼関係を築くスキルです。ラポールは人間関係を結ぶ信用と信頼を構築でき、コミュニケーションを円滑にする秘訣となります。

キャリブレーションでは相手の表情は言葉より真実を語るという捉え方をしています。非言語である無意識レベルの身振りや表情、しぐさ、声のトーンなどから言葉だけでは読み取れない相手の正確なサインを見分ける真実にたどり着けるスキルということです。

ペーシングとミラーリングは相手に合わせるという手法でラポールを築く重要なスキルですが、第一段階はこの相手に同調する手法を使って十分なラポールを試みます。
良好なラポールが築けたと感じたら、次の段階は言語を使った「リーディング」で望ましいコミュニケーションを実現するために相手を導いていく手法を使います。
このように非言語と言語は良好な人間関係の構築には欠かせないスキルとなります。

非言語メッセージのペーシング、ミラーリングと言語を使ったリーディングの詳しい解説をします。

ラポール(ラポート)

ビジネスなど初対面の相手とのコミュニケーションでは、どうしてもぎこちない会話になってしまいがちです。多くは表面的なやり取りで話題にも困ってしまうケースもあり、ラポールがとれないままで終わってしまうこともあります。また、回数を重ねた面談を繰り返すことで最終的には打ち解けて会話が弾む相手だったとしても、ラポールがとれるまで時間がかかってしまっては商談が遅れてしまいます。恋愛だったとしても誰かに先を越されてしまいます。
しかし、ものの数分でスムーズな会話ができている人がいますが、どこに違いがあるのか不思議に思っている方も多いかと思います。

不思議なコミュニケーションでは欠かせないラポールのスキルを解き明かしていきます。
ラポール(ラポート)とは、フランス語で関係、交際、類似点などを意味し、特に会話にポイントがあるわけではないことが言えます。
コミュニケーションで相手に働きかけていくには、まず、自分が無意識レベルで心を開いているということが前提であり、働きかける自分が心を開くことで、相手も心を開いてくれるということが鉄則です。
当然、自分が心を開き相手も心を開いて信頼関係と安心感のある打ち解けた状態のことをラポールが築けているということになります。
ただし、人見知りが激しい方だけでなく、普通の人でも無意識レベルで心を開き同調するとなると特定の相手に限られます。このようにコミュニケーションで壁になるのが、特定が意味する相手の好き嫌いが終着となってしまいます。そこで、意識的に相手の心を開かせる手法を使うことで、ある程度相手に心を開かせることができます。そして、さらなる手法で深い関係を築くことを目指します。

キャリブレーション

キャリブレーションとは身振りや表情、眼球の動き、しぐさ、声の調子など無意識レベルで表れる非言語の状態を客観的に観察することです。
要するに目で確認している相手の表面から内面ともいえる真実の心の状態を観察できるものだと考えています。無意識のレベルで行っている動作や表情、声のトーンの変化から相手の心理状態を非言語メッセージから読み取るスキルになります。
キャリブレーションでは、喜び、幸福感、自信、理解、信頼、恐怖、怒り、動揺、疲労、痛み、悲しみなどの気持ちや感情を見分けることができます。

例えば、普段より顔色が悪い相手を見て「顔色が悪く見えるけど、どこか調子悪いの?」と声をかけたとします。相手は「大丈夫です」と答えたら、その言葉を通じ言葉を鵜吞みにして「大丈夫であればOKなんだな」と判断します。しかし、答えた言葉の発声に普段と違う声の違和感を気づけたら「やはり調子が悪いな」と見方を変えます。これは相手の言語と非言語は正反対の状態であるという人間観察をしたことになります。もし、この真実は相手が寝不足で疲労を感じていたケースだとすると、表面から内面の真実を観察できたことになります。

キャリブレーションの観察
コミュニケーションでは重要なラポールの変化を観察しなければなりません。腕組みや足組、椅子に座る態勢や、身体の角度、しぐさ、声や呼吸などに注目し手がかりを見つけます。

1⃣ 
この絵はラポールを築けていない状態です。

ラポールを築くためには、ペーシングやミラーリングのスキルを使います。

2⃣
ラポールが築けている状態です。

相手に同調ができていて、心の信用の窓口が開こうとしています。

3⃣
ラポールが壊れた状態です。

このようにラポールが築けたと感じても、途中で壊れかけたり、信用を失ってしまうこともあります。

キャリブレーションの手がかりとしての観察項目
姿勢・しぐさ
身体の角度・重心・傾き、腕組み、足組、手足の動きの変化、身振り、手振りなど
顔の表情
顔の向き・筋肉・血色、瞳孔、瞬き、目線、焦点、目の動き、鼻の膨らみ、しわの寄せ方、口角、唇のうるおい度・色
声・言葉
大きさ、トーン、テンポ、間、震え、口数、言い回し、つなぎ後の繰り返し、強調など
呼吸・その他
口呼吸、鼻呼吸、呼吸による胸の膨らみ方、深さ、速さ、脈拍、体温、汗、匂い、髪の表情、握手の感覚など

私たちは日頃からキャリブレーションを行って言いますが、さらなるスキルを高めることで微妙な違いや正確なサインを見分けることができます。
より多くの人との会話の中でキャリブレーション能力は自然に養われますが、トレーニングすることでさらなるコミュニケーションの深みを増すこともできます。

STEP
友人に
プラス場面の思い出話をしてもらう

友人に協力してもらい、楽しかったこと、嬉しかったこと、幸福感に満ちたことなどプラス場面の思い出を話してもらいます。この時の非言語である相手の表情やしぐさ姿勢、口調などを観察します。

STEP
友人に協力してもらい
マイナス場面の思い出話をしてもらう

友人に協力してもらい、悲しかったこと、怒りを覚えたこと、大失敗したことなどマイナス場面の思い出を話をしてもらいます。プラス場面との非言語の表情や姿勢などの違いを観察します。

STEP
友人にマイナス、またはプラス場面のいずれかの思い出話しを声に出さないで話してもらう

友人に協力してもらい、プラス場面またはマイナス場面を想像し、いずれかの場面を口を動かし声に出さないで話しかけてもらいます。この時の非言語の表情や姿勢を観察してどちらの場面の状況かを回答します。

ペーシングとミラーリング

ペーシングとミラーリング
コミュニケーションは言葉中心で行っていると思われがちですが、言葉以外にも非言語メッセージは個の印象だけではなく、会話のリズムや雰囲気まで左右する重要な役割を担っています。
その中でペーシング手法を使って声のトーン、声の大きさ、テンポなど相手と同じ口調で話すようにしてみます。また、姿勢やしぐさ、身体の動きを相手に合わせることをミラーリングと言います。ミラーリングでは椅子に座る姿勢や立ち姿から飲食のタイミング(ドリンクのオーダーや、ホークを使うタイミングなど)、うなずき方、ボディランゲージなども自然と相手に合わせることを重視します。
人は自分と似た相手、共通点の多い相手に親近感や安心感をいだきやすくなるという心理的に感情をコントロールするスキルです。

ペーシングやミラーリングは相手が安心して話しやすくする手法であってモノマネではありません。露骨に似せることは相手も違和感を覚えるだけではなく、操作的にマネされていることに気づいてしまいます。
スキルを使う側もモノマネという考えではなく、相手に安心感を与える善意行為と考えることがスキルを使う上でのマナーとも言えます。実際に友達関係や恋人関係、家族でもコミュニケーションが上手くいっている関係を見てみると、自然と姿勢やしぐさ、呼吸、リズム、話し方が同調し合っていることに気づくはずです。

バックトラックとリーディング

バックトラックとリーディング
言語スキルの手始めは「バックトラック(オウム返し)」を使い相手の言葉を繰り返すという手法で相手に安心感を抱かせるスキルが有効です。
相手は自分の気持ちと違うことを言われると心を閉ざしがちになります。そこで、相手が強調したい気持ちを察し、その部分の会話を要約した言葉でバックトラック(オウム返し)をします。この効果は「あなたの話をよく聴いていますよ、あなたに好意を持っていてあなたの味方ですよ」とアピールすることで相手の心を開かせる手法となります。
相手の心が開きかけてラポールが築けていると感じたら、望ましいコミュニケーションに導くための「リーディング」を行います。リーディングは会話中に相手を立てながら質問や提案することで「私のことを考えてくれていて、この質問や提案が出ているんだな」と思ってもらいさらなる信頼をつかむ手法です。さらに合意を求めながら会話を進めることで、ペースを自分のものとすることもできるため、相手を望ましい方向へと導きやすくなる手法です。ただし、心が開かれていることが前提であり、リーディングができる合図となることを忘れてはいけません。タイミングがずれてしまうと相手の心は閉じてしまい、せっかくラポールを築き上げたことも逆戻りになってしまいます。

会話に苦手意識を持つ方は上手な話し方をしなければならないと思っているようですが、実は話すことよりも上手に聴くことを優位としなければなりません。この上手に聴くことが確かなバックトラックにつながり、相手に安心感を与え気持ちが満たされることで心を開き始めます。ラポールが築けていれば、話す上手さよりも言葉数が少なかったとしても信頼の言葉として受け取ってもらうことができます。ただし、バックトラックはどんな会話に対しても言葉を繰り返せばよいというものではありません。相手の伝えたい趣旨を理解して相手が強調して伝えたい気持ちを汲んだうえで、その言葉を繰り返すことが重要となります。この適切なバックトラックを行うことで良好なコミュニケーションが次の段階へとつながっていきます。 

望ましい方向付けするための質問や提案、意見や合意を求める会話のリーディングはラポールが築けていないときに行うと相手は心を閉ざしてしまいます。そこで心を開いてもらうまでペーシングやミラーリング、バックトラックを続けます。しかし、ラポールが難しいと感じる際には2回目の再会でも3回目の再会時でも構わないと考え、無理することをせずこの場では落ち着いた雰囲気作りに徹することが得策でもあります。見た目のミラーリング・話し方のペーシング・オウム返しのバックトラックにある非言語と言語メッセージのスキルを使い、良い印象を持ってもらうことができていれば必ず次につながると考えてください。

キャリブレーション・ラポール・ペーシング・ミラーリング・バックトラック・リーディングの非言語、言語の使い方の手順

STEP
非言語・キャリブレーションでアピール

目線・表情・しぐさ・姿勢などです。
相手と接近する前に、遠距離から「あなたに好意を持っていますよ」と自分からシグナルを送ります。
相手の腕組みや足組、椅子に座る態勢や、身体の角度、しぐさ、声や呼吸などに注目し手がかりを見つけます。

STEP
共通点・類似点を探し、ラポールの築きの始まり

挨拶、会話をしながら、服装・身体・外見・血液型・スポーツ・趣味・音楽・出身地・役職・ビジネスなど共通点を探し出し親近感を与えます。
・人はお互いに共通点が多ければ親密感、安心感、一体感を覚える「類似性の法則」を持っています。
・非言語メッセージで類似性の法則ができたらラポールの築きの1段階目です。

STEP
ペーシング・ミラーリングで相手に合わせる

ミラーリングは見た目、表情、姿勢、身振り手振り、目線などに動きを合わせて同調します。
ペーシングは声の大きさ、速さ、間、テンポ、トーンなどで話し方と言葉、呼吸、感情を合わせます。
・相手の非言語的と言語的な共通点や類似点を意図的にペーシングとミラーリングで相手に合わせることで、ラポールの2段階目を作り出せます。

STEP
バックトラックで信頼を深める

バックトラックは相手の会話の中のキーワードをオウム返しすることで、「私の話に耳を傾けてくれて、理解してくれているようだから信頼できそうだ」と安心感をいだかせることができます。
・自分が話し好きであったとしても、この段階では聞き上手に徹することでバックトラックが成立しラーポールの3段階目が作り出されます。

STEP
優位表象(優位感覚)で会話の歩調を合わせる

相手の五感である視覚、聴覚、体感覚の特徴から優位性を合わせ、感覚から感じる言葉で自然な深いコミュニケーションを目指します。
・人は五感によって外部の情報を受け取る際に視覚・聴覚・身体感覚の3つのうち、いずれかを優位に受け取る特徴があり、その優位な感覚に訴えかける言葉を選んで会話するとラポールを築きやすくなります。
ここでは簡単に特徴を説明します。

アイ・アクセシング・キュー
視聴覚優位:映像は言葉より情報が多いため、少し早口で表現しようとします。視線は映像を思い浮かべていますので上を向くことが多くなります。「見えます」「注目する」「イメージ」「視野」「場面」「まぶしい」「鮮明な」といった視覚に関する表現を使います。
聴覚優位:言葉を大切にしながらですので、理論たてることも多くなります。視線は横を向き、あごなど顔に触るしぐさをします。「聞く」「説明する」「耳にする」「論点は」「響く」「騒がしい」といった聴覚に関する表現を使います。
体感優位:体に感じながらですので、感情豊かでゆっくり話します。視線は下を向くことが多く、手振りが付きます。「感じる」「触る」「暖かい」「腑に落ちる」「頭に入る」「ずっしり」「温度」といった体感覚の言葉を使います。

STEP
メタモデルで深層をつかむ

言葉は脳の情報を省略、歪曲、一般化してしまい不完全のまま伝えようとします。
相手からの言葉の不適切な理解が問題を生じてしまうために、質問によって不完全を回復させなければなりません。
・言葉で伝えられるのは、完全な情報から多くの内容が抜け落ちていて、一部だけのないようだけで完全な情報が伝わっていません。
伝えたい内容も人が言葉にするときは一部だけが伝わる伝言ゲームのようになっています。また、物事を捉えるときはAかBの特徴的な2パターンで認識しています。
会話の事実を見抜く知識はメタモデルとメタプログラムで確認してください。

STEP
リーディングで自分のペースをつかむ

相手とラポールの3段階目が作り出され、相手の心が開けかけてラーポールの手ごたえを感じたら、リーディングを開始し始めます。

  • 相手からさらなる信頼を受けるために、相手を思いやるような質問や提案をします。
  • 話す速さや姿勢などを少しずつ自分のペースへ変更していきます。
  • 自分の考えを依頼や提案、指示をするために、前半の会話は明らかな誰でも納得する事実を話していきます。
  • 自分では事実の変化を求めているならば、前半の明らかな事実を否定的にするのではなく、否定や逆説を和らげる接続詞「しかも」「しかし」「だから」「なので」「だけど」「例えば」「そうなんだけど」などを使い、肯定的になるように話を進め、後半は理論的に新しい見方、視点、考え方、追加などを取り入れた依頼・提案・合意・指示に切り替えます。
STEP
アイ・アクセシング・キュー

特に視線に表れる表象システムの想像・記憶、自己対話、体感覚の優位性を知ることで相手の考え方の傾向を理解すできます。
・人が考える時の視線の動きをアイ・アクセシング・キューと言い、左右の上・左右・左右の下に動くことにより、視覚情報・自己対話・身体感覚にアクセスしているかがわかります。
・声のトーンや呼吸のパターン、話し方、姿勢、ジェスチャー、なだめ行動などのノンバーバル、非言語の観察はリーディングしていることに対し、不信感や反対を示していることが感じ取れます。

ラポールのまとめ

「ラポール(Rapport)」は、他者との関係を築くための重要な要素です。ラポールとは、相手との信頼、共感、共有の状態を指します。ラポールを構築することにより、コミュニケーションの効果や相互理解が向上し、より良い関係を築くことができます。

以下に、ラポールを構築するためのいくつかの手法や技法を説明します

  • ミラーリング(Mirroring)
    • ミラーリングは、相手の言動や身体的な動きを鏡のように反映する技法です。相手のポーズやジェスチャー、話し方のスピードや音量、呼吸のリズムなどに合わせて自分自身も同様に行動することで、相手との共感を高めます。
  • マッチング(Matching)
    • マッチングは、相手の行動やコミュニケーションスタイルに対して適応する手法です。相手の言葉やフレーズ、使用する言語パターン、表現のスタイルなどを共有し、相手のコミュニケーションに対して柔軟に応じます。
  • アキュラシー(Accuracy)
    • アキュラシーは、相手の言葉や表現を正確に理解し、それに対して適切に反応する能力です。相手の話に集中し、共感を示すために適切なフィードバックを提供することが重要です。
  • 非言語コミュニケーションの観察(Observing Non-Verbal Cues)
    • 相手の非言語的なサインや身体言語を注意深く観察することも重要です。相手の表情、姿勢、目線などから感情や意図を読み取り、相手の状態に敏感になることが求められます。
  • ラポールの確立(Establishing Rapport)
    • ラポールを構築するためには、相手に対して信頼感や共感を示すことが重要です。興味を持って相手の話を聞き、共通の関心事や価値観を見つける努力を行います。また、相手の感情や意見に対して尊重と受容を示すことも大切です。
  • 共通点の探索
    • 相手との共通点を見つけることは、ラポールを構築するために重要です。共通の興味や趣味、価値観、経験などを見つけ、それについて話すことで相手とのつながりを感じることができます。
  • 聞く力の向上
    • ラポールを構築するためには、相手の話に真剣に耳を傾けることが重要です。能動的に聞き、相手の感情や意図を理解しようとする姿勢を持つことで、相手は自分を尊重され、受け入れられていると感じるでしょう。
  • 非言語コミュニケーションの調整
    • ラポールを構築するためには、相手の非言語的なサインに対して敏感に反応することが重要です。相手の表情や姿勢が変化した場合、それに合わせて自分も微調整することで、相手との共感を高めることができます。
  • ポジティブなエネルギーの伝達
    • ポジティブなエネルギーは、ラポールの構築において重要な要素です。明るく、友好的で、相手に対する関心や尊重を示す態度を持つことで、相手も同様のエネルギーを反応として返すことが期待できます。

ラポールは、相手とのコミュニケーションや関係性の質を向上させるために重要なスキルです。これらの手法や技法を実践することで、より効果的なコミュニケーションを実現し、相手との良好な関係を築くことができます。

キャリブレーションのまとめ

キャリブレーションは、NLP(神経言語プログラミング)における重要な手法の一つです。キャリブレーションは、相手の言動や身体言語を注意深く観察し、その情報を元に相手の内的状態や感情を理解するための手法です。以下に、キャリブレーションの手法や技法についてまとめます。

  • 観察
    • キャリブレーションの最初のステップは、相手の言動や身体言語を注意深く観察することです。相手の表情、姿勢、手の動き、声のトーンなど、非言語的なサインに注目します。これにより、相手の感情や内的状態を推測することができます。
  • ベースラインの確立
    • 相手の通常の行動や表情を観察し、その基準(ベースライン)を確立します。相手がリラックスしているときの姿勢や表情、声のトーンなどを観察し、その状態をベースラインとして捉えます。これにより、相手の変化や異常をより明確に把握することができます。
  • パターンの発見
    • 相手の言動や身体言語には、特定のパターンが存在することがあります。キャリブレーションでは、相手のパターンを見つけ出し、その意味や関連性を把握することが重要です。例えば、特定の身体の動きがストレスや不安を示している場合、それをパターンとして認識し、相手の内的状態を理解することができます。
  • フィードバックループ
    • キャリブレーションは相手の反応に基づいて行われるため、フィードバックループが重要です。観察やパターンの発見に基づいて、自分のアプローチやコミュニケーションを微調整し、相手の反応に注意を払います。このようなフィードバックループを通じて、キャリブレーションをより効果的に行うことができます。

キャリブレーションは、相手の内的状態や感情を理解し、より良好なコミュニケーションを築くための重要なスキルです。

ペーシングとミラーリングのまとめ

ペーシング(Pacing)とミラーリング(Mirroring)は、NLPにおけるラポール構築のための重要な手法です。以下にそれぞれの手法についてまとめます。

ペーシングは、相手との調和を生み出し、関係性を築くための効果的な手法です。

  • ペーシング(Pacing)
    ペーシングは、相手との共感や共有の状態を作り出すための手法です。相手の行動やコミュニケーションスタイルに合わせて自分自身を適応させることで、相手との関係をスムーズに構築することができます。
    • 言語のペーシング:相手の言葉遣いやフレーズ、使用する言語パターンに合わせて、自分自身も同様の表現を使います。例えば、相手が特定の単語を使う場合、同じ単語を使って応答することで相手との共感を生み出します。
    • 姿勢や動作のペーシング:相手の姿勢や身体的な動きに合わせて、自分自身も同様の姿勢や動作を取ります。相手がリラックスした姿勢をとっている場合、自分も同じような姿勢を取ることで相手との関係性を和らげることができます。
    • 声のペーシング:相手の話すスピード、音量、トーンに合わせて、自分自身も同様の声の特徴を持つように話します。相手がゆっくりと話している場合、自分もゆっくりとしたペースで話すことで相手との共感を高めることができます。

ミラーリングは、相手との関係性をより深め、相互の一体感を醸成するための効果的な手法です。ただし、ミラーリングを行う際には相手の行動を敏感に観察し、自然で適切な範囲で行うことが重要です。相手があまりにも明確な変化を示す場合は、ミラーリングを控える必要があります。

  • ミラーリング(Mirroring)
    ミラーリングは、相手の言動や身体的な動きを鏡のように反映する手法です。相手との共感を高めるために、相手の行動に対して自分自身も同じような行動を取ることで相手との一体感を生み出します。
    • 身体のミラーリング:相手のポーズ、ジェスチャー、身体の動きを注意深く観察し、自分自身も同じような動きを行います。相手が手を組んでいる場合、自分も手を組んだり、相手が傾いている場合は、自分も傾いた姿勢を取ることで相手との共感を高めます。
    • 言語のミラーリング:相手の言葉遣い、言語パターン、使用する単語に合わせて、自分自身も同じような言語スタイルを使います。相手が特定のフレーズを繰り返している場合、自分も同じフレーズを使用したり、相手の話し方のスピードやリズムに合わせて話すことで相手との共感を生み出します。
    • 呼吸のミラーリング:相手の呼吸に合わせて自分自身の呼吸を調整することもあります。相手がゆっくりと深呼吸している場合、自分も同じようにゆっくりと深呼吸をすることで相手との共感を高めることができます。

ペーシングとミラーリングは、相手とのラポールを構築するための有力な手法であり、NLPの基本スキルの一つとして重要です。これらの手法を適切に活用することで、コミュニケーションの効果を高め、相手との関係を良好に築くことができます。

リーディングとバックトラックのまとめ

リーディング(Leading)とバックトラック(Backtracking)は、NLP(神経言語プログラミング)におけるコミュニケーションの手法です。以下にそれぞれの手法についてまとめます。

リーディングは、相手の行動や状態を柔軟に調整するための有用な手法です。ただし、相手の意思や状態に対する敏感さと配慮が必要です。

  • リーディング(Leading)
    リーディングは、相手を特定の行動や状態に導くための手法です。自分の言動や姿勢を通じて、相手に対して特定の反応や行動を促すことが目的です。
    • 言語のリーディング:特定の言葉やフレーズを使うことで、相手に特定のイメージや感情を想起させます。例えば、「想像してみてください」というフレーズを使って、相手に具体的なイメージを描かせることができます。
    • 身体のリーディング:自分自身の身体の動きや姿勢を変化させることで、相手に対して特定の反応を引き起こします。相手が緊張している場合、自分はリラックスした姿勢を取ることで、相手にもリラックスさせる効果があります。
    • エネルギーのリーディング:自分のエネルギーや感情状態を意図的に変化させることで、相手にも同様のエネルギーや感情を引き起こします。ポジティブなエネルギーを出すことで相手もポジティブな状態になる可能性があります。

バックトラックは、相手の意見や思考に敬意を払いつつ、より広い視野や深い理解を促すための手法です。相手とのコミュニケーションを円滑にし、建設的な対話や解決策の探求を促進する役割を果たします。

  • バックトラック(Backtracking)
    バックトラックは、相手の思考や意見に対して一時的に同調し、その後で異なる視点や意見を提示する手法です。相手の意見や価値観に敬意を払いつつ、相手の思考パターンを認識し、より深い理解や新たな視点を提供します。
    • 共感的な同調:相手の意見や感情に共感し、一時的に同じ立場や視点を持つことで、相手とのつながりを深めます。相手が自分の意見や感情に理解を示すことで、相手もよりオープンに自分の視点を受け入れる可能性が高まります。その後、相手との共感を基盤に、異なる視点や意見を提示することができます。
    • フレーミングの変更:バックトラックでは、相手が持つフレーム(視点や意味づけの仕方)を認識し、それに対して新たなフレームを提案します。相手が問題を否定的に捉えている場合、その問題をポジティブな側面から捉え直すフレーミングを行います。これにより、相手の考え方や意見に対して新たな解釈を与えることができます。

NLPにおけるリーディングとバックトラックの手法や技法についてのまとめです。これらの手法を上手に活用することで、より効果的なコミュニケーションを実現することができます。

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