目次
知っておきたい心理用語
洞察的精神療法 |
無意識的な葛藤の洞察を促し、精神症状を和らげる |
指示的精神療法 |
非機能的な行動のコントロールや脱条件付けを目的としている |
体験的精神療法 |
感情表現の促しで、共感的理解を体験することで症状を和らげる |
支持的精神療法 |
強い介入的な働きを避け、長所を支持しながら現実的な問題を解決する |
精神力動的精神療法 |
無意識の中に押さえ込まれた欲動を自由連想法により、葛藤を明らかにし症状を改善する |
認知行動療法 |
認知・自動思考を行動の原因とした学習理論に基づく療法 コラム法・問題解決法・認知再構成法・系統的脱感作法・暴露反応妨害法・活動活性化技法・モデリング法、マインドフルネスなどがある |
心理教育 |
専門的な立場からわかりやすく、症状のメカニズムや診断、治療方法など説明する |
来談者中心療法 |
指示的介入を避け、来談者の主体性と能力を尊重している |
家族療法 |
夫婦や家族が問題が明らかな場合の療法で、家族への治療援助を行う |
集団精神療法 |
異なる問題を持った集団、同一の問題を持った集団による精神分析・認知・行動療法などで、メンバー間の共感、示唆、介入、指示などの交流を行う |
愛着アタッチメント |
乳幼児が本能的に母親を求め、母親も子供を求める双方向の情緒的な相互関係 |
エディプスコンプレックス |
幼児期の異性の親への愛着と同性の親への反発:男児は母親を愛情の対象として父親に対し強い対抗心を抱くアンビバレントな抑圧であるが、父親の強固さから早期に終了するが、女児は長期間続く倍もある。 |
メサイアココンプレックス |
人を救済する誇大妄想を持つ背景には、自己満足を得ようとすることや自分が劣等感を埋めるための生きづらさを抱えている |
インフェリオリティコンプレックス |
自分が他人に劣っていると感じる劣等感 |
マザー(ファーザー)コンプレックス |
母親(父親)に対して息子(娘)が執拗な執着や愛着の依存関係を持ち続けている |
シンデレラコンプレックス |
女性の潜在意識にある男性に高望みや理想を求める依存的願望 |
白雪姫コンプレックス |
母親が子どもの頃に虐待された経験があり、同じように子供にも虐待をしてしまい苦しんでいる |
ダイアナコンプレックス |
女性の背景に男らしくなりたい、男性に負けたくないなどで男根羨望を強く感じ男性でありたいと感じている |
カインコンプレックス |
親から兄弟関係に愛情の差別を受けて養育された背景があり兄弟間の葛藤だけではなく、同じ世代の人間にも贈位を抱くことがある |
ロリータコンプレックス |
男性が幼女や少女への性的興味や恋愛感情を抱いてしまう 0〜5歳:ペドフェリア 5〜10歳:ハイジコンプレックス 10~13歳:アリスコンプレックス 14〜18歳:ロリータコンプレックス |
劣等コンプレックス |
自己肯定感の不足や確信を持てないなど劣っていると強く認識していているが認めていない状態であり、自尊心を回復させる補償行動も多くなる |
誇大自己 |
何でも思い通りになると思っている万能感に満ちている状態 |
理想化された親のイマーゴ |
親が自分の願望を満たしてくれると同時に、自分を支配しているような万能の神のような存在。幼い子供は現実の親をモデルにして、心の中の理想像であるイマーゴを育みます。 |
スチューデント・アパシー |
自分の勉学(社会人なら本業)以外は熱心にできるが、勉学だけはできない状態 |
アンビバレンス |
心の中の矛盾に対する相反する両面性を持った複雑な感情 |
自我状態 |
感情・思考・行動の元になる心の状態で、成長過程において親や周りの大人から鵜呑みに取入れた考え方、価値観、偏見などの親の心、成長に伴って納得の上で自分自身に取入れてきた現在の今である大人の心、幼い頃の自分を再現している本能的な部分である子供の心の3つの状態がある。 |
交流 |
人は言葉を送るときには、無意識の中に期待する反応がある。 コミュニケーションの流れであり、メッセージは言語と非言語以外にも心理的に一致して平行に流れる。 |
相補的交流 |
発信者と受信者の言葉と非言語のメッセージが一致していて期待通りの言葉が戻ってくること。お互いに求めている反応のように相互補完的交流である。 |
交叉的交流 |
発信者と受信者の言葉と非言語のメッセージは一致しているが、期待に反した反応が返ってきて行き違いのある交流である。 |
裏面的交流 |
発信者と受信者の言葉と非言語のメッセージが不一致で、言葉の背景にある感情の本音を隠した交流であるり、鋭角や二重裏面交流などがある。 言葉の裏側に別の意図があったり、感情を隠して演じるような交流で非言語な部分に現れる。 |
エゴグラム |
自我状態を5つ(CP/NP/A/FC/AC)の違ったエネルギーの総和と各エネルギー量を棒グラフで示したもので、パーソナリティの特徴と行動パターンを見るもの。 |
心理ゲーム |
理性的な気づきがないため明瞭で予測可能な結果に向かって進行する。この予測は繰り返し人間関係を拗らせたり、非建設的な結果を招いたりする後味の悪い交流パターンとなる。 家族や親しい中など特定の対象と条件が揃うと相補的・裏面的交流で自我状態の転換とともに終わるのが特徴で密度の高いストロークの交換である。 |
ストローク |
相手の存在を認めて心理的・身体的・物理的に働きかけ、他者に与える認識、注意、反応刺激の一単位である。 |
プラス(肯定的)のストローク |
受け手が決めるものであるが、肯定的な評価、承認、愛情の表現など快適な投げかけで気持ちの良いものである。 満たされると心の健康状態の維持や成長に結びつく |
マイナス(否定的)のストローク |
受け手が決めるものであるが、脅す、貶す、嫌み、危害を与えるなどの方法で相手に反応させ、ストロークを満たそうとする 否定的な言葉でも存在していることの証となるので、ストロークがない(無視される)よりずっと良い |
ドライバー |
親や恩師などから受ける急げ、完全であれ、努力しろ、喜ばせろ、強くあれなどの教え |
アロワー |
ありのままの自分でよいと許すもの |
ラケット感情 |
本来の感情を偽って無意識的に代用する偽物の感情である。この多くは子供のころに親や教育との関係から形成される。相手からのストローク(反応)を得る目的は達成するが、求めるストロークは返ってこないため満足はしない交流となる。 |
時間の構造化 |
人はストロークが少なくなると、プラスのストロークでもマイナスのストロークでも精神的、肉体的にも満たそうとして日々の生活の中で時間の過ごし方を決めている。 |
ギバー |
惜しみなく与える人 ・自分を犠牲にして人に尽くす自己犠牲型 ・相手によって自己のかかわりを変える他者志向型 |
テイカー |
自分の利益を優先させる人 ・与えるより受け取りが多くなるように行動する ・長期的に見てどれだけ受け取れるかで行動を変える |
マッチャー |
損得のバランスを考える ・相手によって自己のスタンスを変える ・相手がギバーでもテイカーでも与える量と受け取る量の一致を目指す |
アサーティブネス |
自己の欲求や意見を相手の権利を侵害することなく誠実に素直に対等に表現すること |
妄想分裂ポジション |
自己にとって思い通りにならない状況でその不快さを全て相手の非とみなし怒りや攻撃を爆発させている状態 |
抑うつポジション |
自己と他者との区別ができて、罪悪感や自己反省、さらに相手に対する思いやりが発達していく状態 |
対決 |
自滅や人を害する行動様式を吟味し行動を修正しようとすること |
依存 |
自己軸がなく、やりたいこともなく丸投げする |
甘え |
自己軸があり、やりたいことがはっきりしている |
イネイブラー |
依存、その他の問題行動を助長している人のこと |
機能不全家族 |
家庭内に対立や不法行為、虐待などが日常的に存在する家族 |
アダルトチルドレン |
機能不全家族のもとで育ち成人し、生きづらさを抱えた人 ・【ヒーロー】:無理に頑張る ・【プリンス・プリンセス】:八方美人・忖度・従順 ・【スケープゴード】:生贄・丸出し ・【ロストワン】:いないふりをする ・【ロンリー】:殻が固く1人 ・【ケアティカー・リトルナース】:家以外で世話役 ・【イネイブラー】:家族の支え役 ・【プラケーター】:家族の中での慰め役・愚痴の聞き役 ・【クラウン(道化師)】:寂しいおどけ役 |
サバイバー |
家族内で虐待を受けて育ち成人した人 |
クロスアディクション |
依存の対象が複数の状態 |
幼児的万能感 |
自分はどんなことでもできる、何にでもなれるというような子供の頃の現実離れした夢や理想を抱いている。 ・幼児期から青年期、大人になる過程において乗り越えるべき発達課題を乗り越えていないために生きづらさの原因になっていて、内心は不安でいっぱいになり幼児的万能感にすがるしかないという問題を抱えている。 ・ベースには愛情や期待が強かった親でもあり、親の保護や支えを自分の実力と認知している可能性がある。 |
関係依存 |
女性依存や男性依存、DVなど歪んだ人間関係に依存している |
物質依存 |
アルコールや薬物など快楽や刺激を得られる物質に依存している |
ハネムーン期 |
加害者が暴力をふるった後に反省し、優しい態度になる期間 |
認知モデル |
状況における感情や行動は、その状況に対する意味づけや解釈である「認知」と関係がある。どう認知するかによって感情や駆動は変わる。 |
コラム法 |
状況に対し、今の認知とは別の認知を書き出し整理するアプローチ |
行動実験 |
検討する認知を決め、実験を通じて予想通りになるか確認する |
ビデオ・フィードバック法 |
振る舞いをビデオに録画し、自身のイメージと実際の差異について振り返る。他者からのフィードバックも可能 |
暴露法 |
警戒反応がしても、そこを避けず積極的に味わうことで反応の変化に注目する |
表層演技 |
望ましい感性を装い表情やしぐさを実際の感情とは異なる状態に変化させる |
深層演技 |
他者にとって望ましい感情を自身で生起させたり、自らの感情をコントロールする |
アンガーマネジメント |
怒りや苛立ちの感情を適切に管理、コントロールする心理トレーニング 6秒ルール:怒りは6秒間がピークで30分でおさまる、この6秒間の間だけでも自分を抑えること |
3つの未来 |
・避けたい未来・予想される未来・望む未来 |
3つのシナリオ |
・最悪シナリオ・現実的シナリオ・最高シナリオ |
3つ(3徴)の否定的認知 |
・他人(世界)のこと・自分(過去)のこと・未来のこと |
3つの避ける怒りの感情 |
・攻撃・破壊・衝動 |
3つのコミュニケーション・パターン |
・アグレッシブ(他人を尊重していない)・ノンアサーティブ(自分を尊重していない)・アサーティブ(自他尊重) |
3つのストレス・コーピング |
・受容・共感・自己一致 |
3つのステイト・マネージメント |
・ポジティブイメージ・未来のありたい自分・表情フィードバック |
3つの脳の使い方の癖観察 |
・見えるもの(視覚)・聞こえるもの(聴覚)・身体で感じるもの(体感覚) |
3つのコラム |
・状況・思考・感情 |
3つの過ちへの行い |
・謝罪・原状回復・再発防止策 |
3つの勇気 |
・不完全であることを認める(受け入れる)・失敗をする勇気(チャレンジ)・過ちを認める勇気 |
3つの自分と相手のバランス |
・権利・義務・要求 |
3つの脅威への反応 |
・服従(麻痺)・回避(逃げる)・過剰補償(闘う) |
3つの無意識、意識の考え方 |
・無意識と意識は対立している(フロイト)・無意識と意識は同じ方向に向いている(アドラー)・無意識と意識は共同作業ができる(ユング) |
3つの心の状態 |
・理性的な心・賢い心・感情的な心 |
ストレス (Stress) | 生活や仕事などの外的な要因によって引き起こされる、身体的・心理的な緊張状態。継続的にストレスがかかると、心身に様々な不調が生じることがある。 |
不安 (Anxiety) | 何らかの危険が迫っているかのような、強い不安感や緊張感を感じる状態。身体的な不調(心拍数の上昇、汗、ふるえなど)や思考の乱れが生じることがある。 |
ディスコンフォート (Discomfort) | 心理的に不快な状態であり、何かしらのストレスを感じる状態。不安や悲しみ、怒り、焦りなどが原因で生じることが多い。 |
デプレッション (Depression) | 気分が持続的に低下して、生活に支障が出るような状態。悲しみや無気力感、自己否定的な思考、興味や喜びの減少などが特徴的である。 |
バーンアウト (Burnout) | 長期に渡ってストレスを感じ続け、やる気やエネルギーが尽き果てた状態。集中力や記憶力の低下、身体的な疲れや不調が生じることがある。 |
コンプレックス (Complex) | 自己評価が低く、自分自身に対して否定的な感情を持つ傾向がある状態。例えば、身体的な外見や能力に対する不安感がある場合など。 |
自己肯定感 (Self-esteem) | 自分自身に対して肯定的な評価を持ち、自信や自己受容感を持っている状態。自分自身に対して尊重し、自分にとって重要な価値を持つと考えることができる。 |
自尊心 | 自尊心とは自己を肯定的に評価し自己価値感を持つことができる心の状態 |
アレキシサイミア | 感情や感情体験の認識が低いことを表す |
アイデンティティ (Identity) | 自己の個性やアイデンティティー、社会的役割など、自分自身が誰であるかを把握すること。自分が属するグループや文化、価値観を認識し、それに基づいて自己理解を深め |
認知的不協和 | 自分の価値観に矛盾する情報や出来事に直面したときに生じる心的な不快感 |
アナンガム | 個人の能力とニーズと環境が一致しないと感じること |
アパシー | 世の中で起こる事象に対して無関心、無気力になる |
社会や生活を営む上で様々なストレッサーに晒されます。無意識が状況をストレスと予測すると自我や意識のダメージを回避するために、その人特有の体験で使われて適応とされてきた防衛機制が発動されます。その反動としてストレッサーに対する認知の歪みが生じると考えられます。「合わせて読みたい」の心理的防衛機制は表出される認知の歪み、偏りのバイアスの基礎となるものかもしれませんので、60例をチェックしてみてください。
心理的防衛機制80例
ほぼ無意識な認知が先導し、感情・気分、身体症状、行動を操作しています。ネガティブな防衛機制、ポジティブな防衛機制、臨床における感情転移60例を表にしています。 …
不安や絶望感など18のネガティブ感情から認知や欲求と心を解明
後悔・寂しさ・絶望感・孤独感・恐れ・不安・悲しみ・憎悪・怒り・苛立ちなどネガティブな感情の具体的ケースから生理的・心理的に影響している欲求と認知のバイアスや心理…
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