夫婦の会話が成立しない、夫の風俗店通い、常に過去の出来事を持ち出す夫の夫婦カウンセリングのステップ
クライエントの語りから、深い寂しさ・不信・自己価値の揺らぎがにじみ出ている夫婦カウンセリングの基本ステップと、クライエント夫婦の現状に即したカスタマイズポイントです。
結婚して7年が経ちます。私は現在、千葉県在住の会社員35歳、夫はプログラマー36歳です。子供はいません。
まずは、夫婦の会話が成り立たない状態で悩んでいます。タイプに分けると夫は理論的で感情が薄いように感じられ、私は感情過敏的なのかもしれません。特に話が伝わっていないことが、後でわかるケースが多くあります。そのため、会話の中ではお互いに理解できているように思えるのですが、後々になってのすれ違いに気づくことになります。私は理解できていると思いますが、夫が理解できていないのか損得勘定しているのかと思えるくらいです。
私たちは共働きなのでお互いに協力することになっていますが、事前に取り決めした分が早く終わっても終わっても手伝うことはありません。もともと配分は夫に少なめにしています。また、以前の私の言葉や至らなかった行動や出来事のことを持ち出すことが普段の生活に現れ、買い物も一緒に行くことをやめ、記念日などのプレゼント交換のようなものも一切なしの状態です。自分の禊は自分で終わらせています。
私が至らないということでセックスレスになっていて、夫は風俗店に通っています。私には浮気をしているようにしか考えられませんし、自分のスマホは一切触らせてもくれません。私のスマホはオープンにしています。
夫の給料の額がわかりません。自分の給料はすべて自分のものとなっています。寂しい気がしますが、会話の成立問題や以前のことを持ち出す習慣、風俗店通いに比べれば大したことではありません。
とにかく、会話が通じていないので、気持ちもすれ違うことになっていると思います。我慢することは精一杯してきたつもりですが、日増しに言葉が通じなくなってきています。
このページを含め、心理的な知識の情報発信と疑問をテーマに作成しています。メンタルルームでは、「生きづらさ」のカウンセリングや話し相手、愚痴聴きなどから精神疾患までメンタルの悩みや心理のご相談を対面にて3時間無料で行っています。
夫婦カウンセリングの基本ステップ(5段階)
- 目的:まずは個別に話を聴き、「自分の言葉を否定されずに受け止められた」という感覚を体験してもらいます。
- 特に妻側には:
- 感情に居場所をつくること
- 自己否定を少しずつ緩めること
- 夫側が同意する場合は、論理性・プライバシー重視の姿勢を尊重しながらも「感情の意味」「夫婦の安全地帯」について問いかけていきます。
- 例:「お互いに、我慢せず気持ちを伝えられる状態にしたい」「すれ違いを減らしたい」
- ゴールは“関係改善”ではなく「○○な対話のスタイルをつくる」といった関係のプロセス目標にすることです。
- 重要なのは、お互いが「等しく努力する土俵」に立てること。
- 感情表現が苦手な夫 × 感情を主軸に語る妻という構図では、以下のトレーニングが有効となります。
- 「私メッセージ」で話す練習(例:「私はこう感じた」)
- 認知の歪みの共通パターンを可視化(例:「〜された=嫌われている」の短絡的解釈)
- 「受け取ったつもり vs 伝えたつもり」のズレを整理するワーク
- 風俗問題・モラル逸脱・無視された体験など再体験的フラッシュバックの整理が必要。
- 「禊(みそぎ)を勝手に終わらせる行為」は再傷つけの典型であり、「過去の清算=終わり」ではなく、「再定義=新しい意味づけ」に導く必要があります。
- 夫が防衛的な場合、「妻の傷に寄り添うことは自分を責めることではない」といった非攻撃的共感のスキルを支援。
- 例:週1回の「振り返り会話」
- 「相手を責める話し合い」ではなく「自分の内側を話す共有時間」に変える。
- お互いの“沈黙のサイン”を可視化・命名しておくと、すれ違いに気づきやすくなります。
第1回(個別・妻) | 傷つき体験・希望・感情の交通整理 | 信頼形成と自己理解の促進 |
第2回(個別・夫) | 論理性・防衛性の背後にある信念を探る | 夫の語りを引き出す |
第3回(ペア) | ゴール設定と「すれ違いMAP」の可視化 | 認識のずれの共通理解 |

夫婦カウンセリングのスクリプト
【目的】
- 「安全に語れる場だ」と実感してもらう
- 一方の話だけで判断されないという安心感
- 傷つき体験・認知の癖・希望・葛藤の全体像を把握
- 「自分の人生として関係性を見つめ直す」観点のきっかけづくり
(妻側)個別面接スクリプト例
【お二人に向けて】
カップルカウンセリングは、恋愛関係や結婚生活における問題を改善し、より良い関係を築くための心理的支援を行うカウンセリングです。カップルのどちらか一方に問題があると考えるのではなく、二人の関係性そのものを見直し、理解を深めることを目的としています。
それぞれがまったく違う環境や文化で育ってきた価値観や自己認識がパートナーと共通ということは絶対にあり得ません。
カップルカウンセリングは、このような根本的なことを共有することから始まります。
「そのために、私の役割は裁判官(ジャッジ)ではなく、お二人の気持ちを整理し、より深く理解し合えるようサポートするファシリテーター役をさせていただきます。」
「お二人にお願いしたいことがいくつかあります。お互いに話をしている間は、途中で遮らずに最後まで聞くことを意識してください。また、批判や責めるような言葉ではなく、自分がどう感じたのか(Iメッセージ)を話すようにしましょう。」
【妻側へ】
「今日はまず、あなたが安心して感じていること、考えていることを言葉にできる時間になればと思っています。
「まず、今回カウンセリングを受けようと思った理由を簡単に教えてください。」
質問例
- 「最近、特に苦しかったと感じるのは、どんなときですか?」
- 「夫婦関係の中で、“わたしが消えてしまったような感覚”になることってありますか?」
- 「怒りや悲しみがご自身の中でどう扱われてきたか、ふり返って感じることはありますか?」
- 「“本当は言いたかったけれど言えなかったこと”って、これまでにどんなものがありましたか?」
誘導技法(例)
- 「そのときのあなたに、私が声をかけられるとしたら、何と言ってほしかったと思いますか?」
- 「その言葉を、いまこの場で“過去のあなた”に届けるとしたら、どんな声で伝えますか?」
質問例
- 「関係が壊れたと感じる場面もあったかもしれませんが、それでも“こうなってほしい”と思う気持ちがあるとしたら、どんな形ですか?」
- 「これまで関係を手放さなかった理由や、もう少しだけ向き合おうと思えた出来事には、どんな意味があると思いますか?」
「今日話してくださったことの中には、これまで言葉にならなかった痛みや願いもあったのではないかと思います。それを一緒に扱わせてもらえたこと、感謝しています。」
(夫側)個別面接スクリプト例
「ご夫婦のことについて、まずは“あなたの立場から見た現状”を、丁寧に聴かせていただきたいと思っています。」
「どちらかが悪いという話ではなく、ズレや誤解の背景を一緒に整理できるといいなと思っています。」
質問例
- 「パートナーの感情的な反応に、どんな風に対応してきたつもりですか?」
- 「“自分が悪者にされるような感覚”って、これまでの人生でもどこかで感じたことはありますか?」
- 「怒りや悲しみをうまく出せないことに、何か自分なりの理由があるとしたら、どんなことでしょう?」
※論理の裏にある「誤解されたくない」「責められたくない」「役に立っていると信じたい」などの信念を探る。
質問例
- 「なぜ今、関係を立て直そうという思いに至ったのか、もし理由があれば教えてください」
- 「あなたにとって、パートナーとの関係が“意味のあるもの”であるとしたら、それはどんな点でしょうか?」
「今後、お互いに話し合う機会もありますが、“お互いが同じ土俵に立てる状態”を整えていくことが目的です。」
「ここは、お互いを責める場所ではなく、再理解しなおす場所にしていきたいと思っています。」
【目的】
- 現在の関係における「対立点・誤解・繰り返しパターン」を可視化する
- 相手を責めるのではなく、「わたしの感じていること」に焦点を置く
- ゴール実現のために超えるべき“障壁”を整理していく
進め方の流れ
- 安心の土台づくり
- 個別の問題感の聞き取り(非難ではなく“困っていること”の言語化)
- 「パターンとしての問題」の特定
- 主な“関係テーマ”の合意(次ステップの材料)
スクリプト例(セッション進行)
「ここから少し、お互いに“どこで傷ついているのか”や“関係で繰り返される難しさ”について扱っていきます。
ここでは、“正しいか間違いか”を決める場ではなく、“わたしにとってはどう感じているか”に焦点を当てていきます。」
「いま、関係の中で“どうしてもしんどい”と感じている部分について、“わたし”を主語にして教えていただけますか?」
質問ガイド(各自に対して)
- 「いつ、どんな時に“またか…”と感じますか?」
- 「その時、自分の中ではどんな気持ちがわいてきますか?(例:怒り、悲しみ、無力感)」
- 「そういう場面があると、あなたの中では“どんな意味”になってしまうと感じますか?(例:自分が大事にされていない、無視されている)」
「おふたりのお話を聞いていると、ある場面でこんな流れが繰り返されているように感じます。たとえば——」
例:パターンのまとめ方(図式)
① 妻が「もっと感情的な安心がほしい」と訴える
② 夫が「論理的に正しいこと」を言って説明しようとする
③ 妻:「気持ちを無視された」と感じて感情的に反発
④ 夫:「感情的に責められた」と感じて黙り込む/距離を取る
⑤ 妻:「また一人にされた」と感じて絶望 or 爆発
…①に戻る
「このような“関係の流れ”が見えてくると、どちらかが悪いというより、パターンに巻き込まれているという視点が生まれます。」
「この“関係のループ”を見て、今後のために扱っていきたい課題として、たとえば——」
- 「感情の受け取り方」
- 「防衛反応としての黙り込み」
- 「過去の傷(例:浮気)への処理」
- 「話し方の相性・解釈のズレ」
…などの「テーマ」をリストアップ
ワーク例(セッションまたは宿題)
1|「私は〇〇されると、××と感じてしまいます」ワーク
相手の行動 | 自分の感じたこと | 背景にある意味づけ |
無言になる | 無視された気持ち | 愛されていないのかも |
正論を言う | 否定された気持ち | 感情がいらない存在? |
→ “事実”と“意味の受け取り”を区別する練習
2|「パターン図解」シート
- 繰り返し起きる対立場面を「流れ図」にして記入
- 「どちらが悪いか」ではなく「どこでズレたか」に注目
3|対話のスタイル・温度を記録するワーク
項目 | 自分 | 相手 |
怒るときの傾向 | ||
落ち込んだときのサイン | ||
距離を取りたいときの行動 | ||
寄り添ってほしいときの伝え方 |
→ 非言語的サインや「沈黙の意味」のすれ違いを整理
このステップの出口:
- 「お互いにどういう“傷・すれ違い・癖”を持っていたのか」の共通理解
- 「これから対話していくべきテーマ」が浮かび上がる
- 次ステップ(ステップ3:対話の再教育)への橋渡しになる
【目的】
- それぞれの「関係への希望・諦め・不安・願い」を可視化
- 「関係の継続・再構築・一定の距離を保った協力関係」など、目指す形の合意形成
- 単なる妥協ではなく、「自分の人生としての選択感」を持ってもらう
進め方:3ステップ
- 個別希望の明確化(前ステップの延長)
- お互いの言語化された希望・不安の共有
- “いま、どこを目指すか”のすり合わせと同意形成
スクリプト例:セッションでの流れ
「ここからは、おふたりが“どこを目指したいか”について、少しずつ言葉にしていけたらと思います。
大切なのは、“どちらかに合わせる”ではなく、“共通してできる範囲”を探ることです。」
「“まだ決めきれない”という状態も、ひとつの誠実な答えですので、安心して率直に話していただいて大丈夫です。」
質問例(個別に投げる)
- 「いま、“関係をどうしたいか”を100%正直に言うとしたら、どんな形を望まれていますか?」
- 「そのゴールのイメージには、どんな気持ちが影響していると感じますか?(不安・怒り・愛情・責任など)」
- 「そのゴールが叶ったとしたら、“自分にとって何が回復する/守られる”感覚になりますか?」
※それぞれの語りを「感情+意味+目的」として整理してメモをとる
「いまのお話を聞いていて、それぞれの中に『関係をもう一度信じたい気持ち』と『もうこれ以上傷つきたくない気持ち』があるように感じました。
それぞれの言葉に込められた意味を、いま一緒に確認してもよいですか?」
「〇〇さんが『もう自分を守りたい』と言ったとき、△△さんには“もう関係を終わらせたい”と聞こえたかもしれません。でも、〇〇さんの中には“希望があるからこそ葛藤している”部分もあるようです。」
「お互いの想いを踏まえたうえで、たとえば“まず3ヶ月は歩み寄りを試みてみる”というような、短期的な共通ゴールから始めてみることも可能です。」
「いま、“完全な答え”を出すことが目的ではなく、“お互いが尊重されて前に進める道”を、一緒に試していくことを大切にしていければと思います。」
ワーク例(セッション中または宿題として)
1|夫婦関係の「いま・むかし・これから」ワーク
- いまの関係にある3つのしんどさ
- これまでに支えになった関係のエピソード
- これからの関係で“あきらめたくないこと”
2|関係の優先順位マップ(それぞれが記入)
項目 | 優先したい度(1~5) |
相互の信頼 | |
家族との協力(家事・育児含む) | |
自由や自立 | |
感情の安定 | |
性的なつながりや身体的親密さ | |
経済的(給料の公表含む)な安心 | |
心の距離感のコントロール |
→ それぞれの回答を比較・対話しながら、共通点とズレを可視化
3|「もし“本音のゴール”を手紙にするなら…」
例:「私は本当は、こうなれたら嬉しいと思っています。でも、そのためには、こんなことが怖くて、だから時々、諦めそうになります。」
→ セッションで交換せずに「第三者(カウンセラー)」が代弁的に要約することも
ゴールの種類と見極め
- 【再構築型】:「感情的なつながりや信頼の再構築を希望」
- 【修復的分離型】:「離婚・別居を前提に、協力関係を模索」
- 【保留・猶予型】:「判断は先送りにし、一定期間試行を継続」
- 【決別志向型】:「関係を終わらせたいが安全に進めたい」
※型の決定はカウンセラーから強い誘導はしません。
【目的】
- 「言い方」や「聞き方」に関するパターンの再学習
- 感情的な安全を保ちながら「ほんとうに言いたかったこと」を伝える練習
- 回避・防衛・攻撃の代わりに「感情」と「願い」を表現する力を高める
進め方の流れ(1〜3セッションかけて丁寧に)
- 対話で起こる“すれ違いの仕組み”を解説(教育)
- 実践的な感情対話の“型”を練習(セッション内で)
- お互いに“通じ合った体験”をつくる(安全な対話)
スクリプト & 技法解説
「お互いの話し方や聞き方が、“傷ついた過去”や“防衛パターン”に影響を受けていて、
その結果、“本当に伝えたいこと”が届かないということが起きているかもしれません。」
ここで紹介する「対話の4パターン」
話し方のタイプ | 例 | 問題点 |
攻撃型 | 「なんでそんなことも分からないの?」 | 相手を守勢にさせる |
回避型 | 「別にいいよ、もう」 | 感情が伝わらず孤立する |
正論型 | 「それは非論理的だよ」 | 感情の承認が抜け落ちる |
感情表現型(目標) | 「わたしは悲しくなっていた」 | 心が届きやすくなる |
「感情」と「願い」を伝える“基本型”を練習していきます。
Iメッセージのテンプレート
「(状況)が起きたとき、私は(感情)を感じました。
それは、私にとって(意味)があったからです。
本当は、(願っていたこと/求めていたこと)があります。」
例
「あなたが急に黙り込んだとき、私はとても不安になりました。
それは、また置いていかれるんじゃないかっていう過去の不安を思い出したからです。
本当は、どう思っているのか教えてくれたら嬉しいです。」
「聞く側にもスキルがあります。
感情を受け取るときには、まず“正しさ”より“心の声”を受け止めることが大事です。」
共感的応答の基本形
- 「あなたは、〇〇というふうに感じていたんだね」
- 「そう思ったのは、△△だったからかもしれないね」
- 「それだけ〇〇を大事に思ってたんだね」
→ その後で「自分はこう思ってた」という形で返す(対話循環)
セッション実践例:感情の対話練習
【ステップ1】:場面を設定する
「最近の会話の中で、すれ違った具体的な1場面を選びます」
例:「LINEの既読スルーがあった夜」
【ステップ2】:感情と願いを整理(ワークシート使用)
感情と願いのメモ例(妻側)
出来事 | 感情 | 意味づけ | 願い |
既読スルーされた | 寂しさ・怒り | 大事にされてない? | 気にかけててほしい |
感情と願いのメモ例(夫側)
出来事 | 感情 | 意味づけ | 願い |
返信を求められた | 面倒・緊張 | また責められるかも | そっとしておいてほしい |
【ステップ3】:対話の再現と再構成
- ファシリテーター(カウンセラー)が「止めたり戻したり」しながら進行
- Iメッセージ → 共感応答 → 次の伝え返し…という形で練習
技法
1|「感情×願い」言語化シート
感情カテゴリー | よくある言い換え | 背景にある願い |
怒り | イライラ・ムカッ・嫌だ | 分かってほしい・尊重してほしい |
悲しみ | 落ち込み・しょんぼり | 大切にされたい |
不安 | そわそわ・ドキドキ | 安心したい |
孤独 | 一人ぼっち・さびしい | 繋がっていたい |
2|対話スタイル改善カード(感情⇄防衛反応)
感情 | よく起きる反応 | 建設的な表現方法 |
寂しさ | 怒り・皮肉 | 「気づいてほしい」と伝える |
恐れ | 無言・離脱 | 「こわくなった」と打ち明ける |
このステップの出口:
- 「本音のやりとりができた」という小さな成功体験
- 相手に対する「受け取ってくれた感」「通じた感覚」
- 「この人になら伝えてもいいかもしれない」という安心感の芽生え
「過去の傷」に触れながら、つながり直す
目的
- 過去の傷つきや裏切り感に向き合い直す
- お互いにとっての「意味」や「影響」を理解する
- 感情の修復的対話を通じて、「もう一度つながり直す」体験をつくる
進行の流れ(2~4セッションを想定)
- 傷つき体験の再確認と共有(トピック選定)
- 「何がつらかったのか」の感情と意味を言語化
- 相手に届け、受け取り直す対話(修復的対話)
- つながり直しの象徴的アクション(儀式的行動)
(カウンセラー)
「これまでの関係の中で、今も心に残っている“しこり”や“痛み”について、
あらためて見つめてみる時間を取りたいと思います。
お互いに“話す準備ができているもの”からで構いません。」
補助ワーク:「記憶の温度地図」
- 二人で過去の関係を振り返り、感情的に「冷たい」「痛い」「怖い」などの記憶をピックアップ
- それぞれ「名前をつけて地図に並べる」(例:「○○事件」「△△の沈黙」など)
(カウンセラー)
「“出来事”よりも、“そのときの気持ち”に焦点を当ててみましょう。
何が一番つらかったのか、どうして傷になったのかを丁寧に言葉にしていきます。」
感情×意味づけワーク(個別に記入→共有)
出来事 | 感情 | なぜそれが痛かった? | 背景にある思い・信念 |
浮気が発覚した | ショック・怒り | 自分が軽んじられたと感じた | 私は愛される価値がない? |
(カウンセラー)
「ここからは、“そのときの自分”として話し、“今の自分”として聞く。
つまり、“過去の傷”と“現在の関係”をつなぎ直す対話をしていきます。」
修復的Iメッセージの型(感情+意味+願い)
「あのとき私は(感情)を感じていました。
それは(自分にとっての意味)だったからです。
今、あなたに(どう受け取ってほしいか)を伝えたいです。」
共感的な受け取りの練習(3ステップ応答)
- 反論せず聞く:「そう感じたんだね」
- 感情に共感する:「それは辛かったと思う」
- 自分の視点から誠実に応える:「そのとき自分はこうだったけど、あなたの気持ちに気づけなかった」
(カウンセラー)
「“過去の痛み”を超えて、もう一度“手を取り直す”ような象徴的な行動があると、
ここで起きたことが“本物の変化”として定着しやすくなります。」
再構築のアクション例
種類 | 内容の例 |
手紙 | 「過去の自分に宛てた手紙」「相手に伝えきれていなかったこと」 |
記念の儀式 | 思い出の場所への訪問・新たな記念日の設定 |
合意文の作成 | 「これから大切にしたいことリスト」を一緒に書く |
1|修復的対話ワークシート(個別記入)
質問 | あなたの答え |
今も残っている“痛み”はどんなもの? | … |
それはなぜ、あなたにとって大きかった? | … |
相手にどう理解してほしい? | … |
相手からどんな言葉や姿勢がほしい? | … |
2|「これから大切にしたいこと」リスト作成(ふたりで)
項目 | 内容 |
話すときに心がけたいこと | お互いの気持ちを否定しない 等 |
ケンカになりそうなときの合図 | 手で×をつくる/5分休憩する 等 |
日常での感謝の伝え方 | 週1回「ありがとうカード」交換 等 |
このステップの「出口」
- 過去の出来事が「語られ、理解され、受け止められた」という実感
- もう一度「ふたりで前に進めそう」と感じるつながり感
- 「新しい関係」のための小さな合意・約束
「これからどうしたい?」を言葉にし、二人で歩む地図をつくる
目的
- それぞれの願い・価値観・これからの関係像を明確にする
- お互いの未来像に共通点・ずれ・期待を見出す
- 現実的・実践的な再出発の行動計画を立てる
進行の流れ(1〜2セッション)
- それぞれの「これから望む関係像」を描く
- 共通項・違い・重なりを整理する
- 共通ビジョンと合意ポイントを言語化
- 日常でできる「未来に向けた行動」の具体化
各ステップのスクリプトとワーク
(カウンセラー)
「今までの関係の痛みを越えて、これからどんな関係でいたいか。
“理想”というより、“心から願っている形”を自由に描いてみてください。」
ワーク:未来イメージの自由記述シート
質問 | 例文(妻) | 例文(夫) |
理想のふたりの関係は? | 安心して本音を言える関係 | 感情の揺れにも付き合える関係 |
一緒にどんな時間を増やしたい? | 穏やかに笑い合える朝ごはん | 無理のない共通の趣味時間 |
パートナーに求める姿勢は? | 一緒に感情を感じてくれる人 | 話し合える姿勢・責任共有 |
(カウンセラー)
「今描いてもらったものから、“似ているところ”と“ずれているところ”を整理してみましょう。」
「未来ビジョンマッピング」シート
項目 | 妻のビジョン | 夫のビジョン | 共通している? | 対話テーマにする? |
日常の過ごし方 | ゆっくり話す | 一緒にご飯を食べる | - | |
感情の扱い方 | もっと共感がほしい | 理解したいが苦手 | △ | |
子育て | 安心感重視 | 自律を尊重 | △ |
(カウンセラー)
「お互いの未来像から、“ふたりとしてこうありたい”という共通ビジョンを、
短い言葉でつくってみましょう。これは再出発の旗印にもなります。」
ビジョンの言語化(例)
- 「違いを認め合える静かなチーム」
- 「言葉がなくても安心できる関係」
- 「弱さを出し合える“味方”でいる」
(カウンセラー)
「未来ビジョンが絵空事で終わらないように、“小さな習慣”にしていきます。
毎日の中で実際にできそうなことを話し合いましょう。」
再出発プラン・チェックリスト
行動 | 誰が? | どのくらいの頻度? | 継続のための工夫 |
週に1回「気持ちの共有時間」 | 夫婦で | 金曜の夜 | お茶を飲みながら15分だけ |
「ありがとう」を言葉にする | 妻 | 1日1回 | 寝る前に伝える |
感情が揺れたときのサインを出す | 夫 | 随時 | 胸に手をあてて知らせる |
未来の関係デザインワークシート
【1】これからのふたりにとって大事なこと
- 安心
- 自由
- 正直さ
- 仲間意識
- (自由記述)
【2】週1回の「リセット&感謝タイム」提案(テンプレート)
- 今週のうれしかったこと:
- 相手に伝えたい感謝:
- ちょっとしんどかったこと:
- 来週やってみたいこと:
このステップの「出口」
- 関係が“過去ベース”から“未来ベース”へ転換される
- ふたりで作った再出発の道筋(合意文・行動案*ができている
- 関係に「方向性と手応え」が生まれる
「振り返り」を通じて、二人が主体的に進むための再確認と着地
目的
- 関係の変化や努力をふり返り、意味づける
- 「これから先」を自己主導で歩む準備を整える
- 継続 or 終結の判断を自分たちの言葉で納得して決める
進行の流れ(1〜2セッション)
- 「最初の困難」からの変化・成長をふり返る
- これからの不安や揺らぎへの備えを確認
- 終結(または継続)の合意と未来の再確認
- 必要に応じて個別支援への橋渡し
各ステップのスクリプトとワーク
(カウンセラー)
「ここまでのプロセスの中で、“何が変わったか”“何をがんばったか”“何が残ったか”を一緒にふり返りましょう。」
ふたりの関係ふり返りワークシート
質問 | 妻の振り返り(例) | 夫の振り返り(例) |
一番つらかったのは? | 信じられなかったとき | 気持ちがわからず困った |
自分ががんばったことは? | 怒りをぶつけすぎない練習 | 感情を受け止める努力 |
相手が変わったと感じた点は? | 話を遮らず聞いてくれるように | 本音を少しずつ伝えてくれる |
今の関係を一言で表すと? | 希望の芽が出てきた | 対話の土台が見えた |
(カウンセラー)
「これからも波が来ることはあります。“またあの頃のようになりそう…”と感じたときの、“再調整の方法”をふたりで考えておきましょう。」
未来トラブル対策プラン
不安な状況 | 対処のサイン | 使う約束の言葉・行動 |
感情が噴き出しそうなとき | ひと呼吸おく・目を合わせる | 「いったん止まろう」サイン |
疲れて言葉が出ないとき | お互い放っておく時間を持つ | 「今日は時間がほしい」宣言 |
信頼が揺らぐとき | 感情メモを共有する | 次の週末に話す時間をセット |
(カウンセラー)
「ここまでのプロセスを一旦区切るタイミングです。
終結でも継続でも、“自分たちで選ぶ”ことが回復の一歩になります。」
終結前の対話スクリプト(例)
- 「ここまで一緒にがんばってこられたことに意味があると思っています」
- 「終わりにすることが“後退”ではなく、“自立”として選べるか、考えてみてください」
- 「定期的な面接を終えたあとも、必要があればまた来てもよいという前提で考えてOKです」
終結時に渡す補助資料例
- ふたりの成長記録(簡易まとめ)
- 再発時チェックリストと対応カード(カップル用)
- 必要に応じて、個別支援案内・心理教育資料(トラウマ・HSP・アレキシサイミア等)
(カウンセラー)
「関係の中の課題と同時に、それぞれの“内なる課題”にも光が当たってきたかもしれません。
必要に応じて、“あなた自身”をケアする時間へつなげていきませんか?」
個別支援への移行の例
- 妻:「感情の揺れやすさ・過去の傷(トラウマ)に向き合いたい」→ トラウマ・愛着・自己理解支援へ
- 夫:「感情の言語化や内面の違和感に取り組みたい」→ アレキシサイミア支援や男性性の探求ワークへ
関係の旅を言葉にする「振り返りカード」
言葉 | 今の気持ち・学び |
「乗り越えた」 | 壊れかけたけど、話し合えるようになった |
「気づいた」 | 相手の怒りは“私を見て”の叫びだった |
「はじめて」 | 心から“ありがとう”を言えた瞬間があった |
「これから」 | もっと肩の力を抜いて、一緒に過ごしたい |
このステップのゴール
- お互いが「ここまで来られた意味」を感じられている
- 今後に対する自己主導感・対処感覚を獲得できている
- 「また必要があれば支援を使っていい」という安心の記憶を持って終結できる

相手の尊敬できる部分・好きな部分を再確認するセルフチェック
関係の「再出発」のための感情の再接続 ―
(自己記入式・各20項目/Yes・No・わからない)
使い方
- 1問ずつ、素直な気持ちで「Yes・No・わからない」で答えてみてください。
- チェックが多くついた領域は「まだつながり得る温かさの種」です。
- 「わからない」項目は、自分の中に距離や傷が残っているサインとして扱えます。
【Part 1】相手への「尊敬」の再確認チェック(20問)
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
1 | 相手には、自分にない強みがあると感じる | ○ | ○ | ○ |
2 | 仕事・社会的役割において努力していると思う | ○ | ○ | ○ |
3 | 人として誠実なところがあると思う | ○ | ○ | ○ |
4 | 私の苦手な場面でも冷静に対処できる印象がある | ○ | ○ | ○ |
5 | 人前で見せる振る舞いに好感を持てる | ○ | ○ | ○ |
6 | 私や他者に対して責任感を感じていると見える | ○ | ○ | ○ |
7 | 意見の違いに対して丁寧に向き合おうとする姿勢がある | ○ | ○ | ○ |
8 | 私が困っているときに行動で支えてくれることがある | ○ | ○ | ○ |
9 | 過去の失敗から学ぼうとする姿勢が見える | ○ | ○ | ○ |
10 | 自分の感情に向き合おうとしている様子がある | ○ | ○ | ○ |
11 | 子どもや動物、高齢者に対して優しさを持っている | ○ | ○ | ○ |
12 | 自分とは違う人の価値観を尊重しようとするところがある | ○ | ○ | ○ |
13 | 相手の努力を言葉にできなくても“感じている”部分がある | ○ | ○ | ○ |
14 | 私以外の人からも好意的に見られていることがある | ○ | ○ | ○ |
15 | 相手がしてきた選択に、芯の強さを感じることがある | ○ | ○ | ○ |
16 | 一緒にいる中で、心から「すごいな」と思った瞬間がある | ○ | ○ | ○ |
17 | 自分にはできない判断・視点を持っていると思う | ○ | ○ | ○ |
18 | 私の怒りや悲しみに耐えてくれた場面がある | ○ | ○ | ○ |
19 | 今振り返って、あの時の言葉は本気だったと思える | ○ | ○ | ○ |
20 | 本来のその人には、まっすぐなところがあると感じる | ○ | ○ | ○ |
【Part 2】相手への「好きだった部分」の再確認チェック(20問)
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
1 | 初めて惹かれたとき、相手の言葉に温かさを感じた | ○ | ○ | ○ |
2 | 声・しぐさ・話し方などに心が動いた記憶がある | ○ | ○ | ○ |
3 | 一緒に笑った記憶が、今も残っている | ○ | ○ | ○ |
4 | 不器用でもまっすぐなところに惹かれた | ○ | ○ | ○ |
5 | 私にしか見せない一面があると感じていた | ○ | ○ | ○ |
6 | 誰かのために行動していた姿が印象に残っている | ○ | ○ | ○ |
7 | 自然体で接することができる時間があった | ○ | ○ | ○ |
8 | 「この人となら」と思えた瞬間があった | ○ | ○ | ○ |
9 | あの頃の写真やエピソードを思い出すと少し温かい | ○ | ○ | ○ |
10 | 私の存在を特別に思ってくれていたと感じた | ○ | ○ | ○ |
11 | 相手の目に、自分が大切に映っていた記憶がある | ○ | ○ | ○ |
12 | 一緒にいることで安心した時期がある | ○ | ○ | ○ |
13 | ふとした言葉や気づかいに胸を打たれたことがある | ○ | ○ | ○ |
14 | 大きなことでなくても、小さな優しさを思い出せる | ○ | ○ | ○ |
15 | すれ違っても「戻りたい」と思えた理由があった | ○ | ○ | ○ |
16 | 相手の笑顔を見るとホッとした記憶がある | ○ | ○ | ○ |
17 | 「この人とだから乗り越えられた」と思える出来事がある | ○ | ○ | ○ |
18 | 2人だけの合言葉や特別なやりとりがあった | ○ | ○ | ○ |
19 | 今でもふと思い出す「好きだった部分」がある | ○ | ○ | ○ |
20 | 完璧ではないけれど、人間らしくて憎めないところがある | ○ | ○ | ○ |
解釈のポイント
- Yesが多い場合:
→ 再構築に向けた「感情の種」が残っている可能性が高く、感謝・共感の再接続が有効です。 - 「わからない」が多い場合:
→ 感情が麻痺・凍結している可能性あり。安全な対話や共感ワークを通じた感情の解凍を優先。 - Noが多い場合:
→ 現在の関係性やトラウマ的な傷がフィルターとなって、肯定的記憶にアクセスしにくい状態です。無理に「美化」せず、まずは自己の心を大切に扱う支援が優先されます。
カップルセラピーの問題認識の評価
カップルそれぞれが自分の感じている問題や関係の課題を自己評価し、カウンセリングの初期段階で問題の全体像を整理するために使えます。
【カップルセラピー】問題認識セルフチェックリスト
― 現状の関係・問題点を多角的に見つめるための自己評価 ―
(各項目は「はい・いいえ・わからない」で回答)
1. コミュニケーション
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
1 | パートナーと話しているとき、よく言い争いになる | ○ | ○ | ○ |
2 | 自分の気持ちを素直に伝えられていないと感じることが多い | ○ | ○ | ○ |
3 | 相手の話を最後まで聞くのが難しいことがある | ○ | ○ | ○ |
4 | 重要なことは避けて話さないようにしている | ○ | ○ | ○ |
5 | 感情的になりやすく、冷静な話し合いができていない | ○ | ○ | ○ |
2. 感情のすれ違い・距離感
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
6 | パートナーに対して、寂しさや不安を感じることが多い | ○ | ○ | ○ |
7 | 最近、相手への興味や愛情が薄れてきた気がする | ○ | ○ | ○ |
8 | 感情的な距離が広がっていると感じることがある | ○ | ○ | ○ |
9 | 触れ合うことやスキンシップが減ったと感じる | ○ | ○ | ○ |
10 | お互いに本音を言いにくい雰囲気がある | ○ | ○ | ○ |
3. 信頼関係・過去の傷
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
11 | 過去にパートナーの浮気や裏切りがあった | ○ | ○ | ○ |
12 | その出来事が今も心の傷となっている | ○ | ○ | ○ |
13 | 相手を完全には信頼できていないと感じる | ○ | ○ | ○ |
14 | 過去の問題について話し合うことが怖い | ○ | ○ | ○ |
15 | 自分や相手の過去のトラウマが関係に影響していると思う | ○ | ○ | ○ |
4. 役割分担・生活リズム
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
16 | 家事や育児の分担について不満を感じている | ○ | ○ | ○ |
17 | 仕事と家庭のバランスで摩擦が起きている | ○ | ○ | ○ |
18 | 生活リズムや趣味の違いで一緒に過ごす時間が減った | ○ | ○ | ○ |
19 | お金の使い方や管理で意見が合わないことがある | ○ | ○ | ○ |
20 | 将来設計(子ども・住まいなど)で意見の違いがある | ○ | ○ | ○ |
5. セクシャリティ・親密さ
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
21 | 性的な満足度が低いと感じることが多い | ○ | ○ | ○ |
22 | 性に関して話し合いができていない | ○ | ○ | ○ |
23 | 親密さを感じる時間が少なくなった | ○ | ○ | ○ |
24 | セックスレスの状態が続いている | ○ | ○ | ○ |
25 | 性的な違いや価値観のズレを感じている | ○ | ○ | ○ |
6. 自己理解と相手理解
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
26 | 自分の感情やニーズを把握できていないことがある | ○ | ○ | ○ |
27 | 相手の気持ちや立場を理解しようと努力している | ○ | ○ | ○ |
28 | 相手の言動に過剰に反応してしまうことがある | ○ | ○ | ○ |
29 | 自分の過去や性格が関係の問題に影響していると思う | ○ | ○ | ○ |
30 | お互いの価値観の違いを受け入れることが難しい | ○ | ○ | ○ |
7. 問題解決・関係の未来
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
31 | 問題を自分たちで解決できる自信がない | ○ | ○ | ○ |
32 | カウンセリングや第三者の助けが必要だと感じている | ○ | ○ | ○ |
33 | 関係の未来に希望を持ちにくい | ○ | ○ | ○ |
34 | 相手と一緒に成長していきたい気持ちがある | ○ | ○ | ○ |
35 | もう一度、やり直したいと思っている | ○ | ○ | ○ |
解釈・活用のポイント
- 「はい」が多い項目
→ 特に関係改善で注視すべき問題や課題の現れ。カウンセリングの重点領域のヒントになる。 - 「わからない」が多い場合
→ 感情や問題に向き合うことへの抵抗や混乱のサイン。ゆっくり対話を促す。 - 「いいえ」が多い場合
→ 問題の深刻度は比較的低いが、油断せず関係を保つ努力は必要。
相手からの視点で気づくセルフチェックリスト
― 自分の言動・態度が相手にどう映っているかを内省する ―
(「はい・いいえ・わからない」で答えてください)
1. コミュニケーションについて
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
1 | 自分は相手の話をちゃんと最後まで聞けていると思う | ○ | ○ | ○ |
2 | 感情的になりすぎて、相手が話しにくい雰囲気を作っていることがある | ○ | ○ | ○ |
3 | 相手に自分の気持ちをわかってもらえるように努力している | ○ | ○ | ○ |
4 | 伝え方がきつくなって、相手を傷つけてしまうことがある | ○ | ○ | ○ |
5 | 大事なことを隠したり、話さないで済ませようとしていることがある | ○ | ○ | ○ |
2. 感情・態度について
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
6 | 相手に対して寂しい気持ちや不安をうまく伝えられていると思う | ○ | ○ | ○ |
7 | 自分の感情が相手に伝わりにくいと感じることがある | ○ | ○ | ○ |
8 | 無意識に相手を避けたり、距離を置く態度を取ってしまうことがある | ○ | ○ | ○ |
9 | 怒りや不満を我慢しすぎて相手に伝わっていないことがある | ○ | ○ | ○ |
10 | 自分の態度が相手を不安にさせているかもしれないと思うことがある | ○ | ○ | ○ |
3. 信頼と過去の問題について
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
11 | 相手が自分を完全に信頼できるように振る舞えていると思う | ○ | ○ | ○ |
12 | 過去の問題や失敗を自分のせいにしてしまっていることがある | ○ | ○ | ○ |
13 | パートナーの信頼を損なうような言動をしてしまったことがある | ○ | ○ | ○ |
14 | 自分の気持ちや行動が過去のトラウマや傷に影響していると思う | ○ | ○ | ○ |
15 | 過去の問題について相手ときちんと向き合えていると思う | ○ | ○ | ○ |
4. 役割・生活スタイルについて
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
16 | 家事や生活の役割分担について、相手に不満を感じさせていないと思う | ○ | ○ | ○ |
17 | 仕事や趣味、生活リズムで相手とすれ違いが生じていることを理解している | ○ | ○ | ○ |
18 | お金の使い方や管理で相手に不安や不満を与えていないと思う | ○ | ○ | ○ |
19 | 将来の計画について相手と十分に話し合えていると思う | ○ | ○ | ○ |
20 | 生活の中でパートナーを気遣う行動をしていると自信がある | ○ | ○ | ○ |
5. 親密さ・セクシャリティについて
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
21 | セクシャルな面でパートナーのニーズや気持ちに配慮できていると思う | ○ | ○ | ○ |
22 | 親密さやスキンシップを自然に楽しめていると思う | ○ | ○ | ○ |
23 | 性的な問題や不満を相手に伝えられていると思う | ○ | ○ | ○ |
24 | 相手の性的な表現や価値観を尊重していると感じている | ○ | ○ | ○ |
25 | 親密な時間を大切にしようと心がけている | ○ | ○ | ○ |
6. 自己理解と相手理解について
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
26 | 自分の感情やニーズを相手に正直に伝えられていると思う | ○ | ○ | ○ |
27 | 相手の立場や気持ちを考えて行動していると自信がある | ○ | ○ | ○ |
28 | 自分の言動が相手にどう影響を与えているか意識している | ○ | ○ | ○ |
29 | 自分の弱さや欠点を受け入れて、相手に伝えられていると思う | ○ | ○ | ○ |
30 | 相手の価値観や考え方を尊重しようと努力している | ○ | ○ | ○ |
7. 関係の未来について
No. | 質問 | Yes | No | ?? |
31 | 自分が関係改善のために努力し続けられると思う | ○ | ○ | ○ |
32 | パートナーと共に成長していきたい気持ちがある | ○ | ○ | ○ |
33 | 自分の問題や課題を認めて、変わろうとしている | ○ | ○ | ○ |
34 | 未来の関係に希望や期待を持てている | ○ | ○ | ○ |
35 | カウンセリングやサポートを活用していく意欲がある | ○ | ○ | ○ |
活用のポイント
- 自分の行動や感情がパートナーにどう映っているかを想像しながら答えることで、自己の気づきを促す。
- 答えに迷った「わからない」項目は、内面の不安や無意識のブロックの可能性があり、面談時に深掘りのテーマになる。
- セルフチェックの結果をパートナーと共有して話し合うことで、お互いの理解を深めることができる。