STEP1⃣ 非機能的な状況・出来事・対人関係を明らかにする
つらい、悲しい、苦しい、怒りなど非機能的な出来事・状況を「いつ、どこで、誰と、何を、なぜ、どのように」など具体的に時系列で書きだします。
※日時を特定して、5W1Hで文章にします。
また、説述として非機能的出来事や状況、対人(相手)関係と、その後に考えられたエピソードも加え、「自分を主役」として物語的に、自由にすべて吐き出すように書いてみます。
出来事の最中はもちろん、直後の状態、また、数日経過後で頭に浮かんだこと、直後と変わった感情などのほか、考え、傷つき、望むこと、行動を起こしたこと、対象の相手、自己の応援者、周りの反応、過去の同じような経験の有無、今後に対する考えなど、多くのことを自由に書き出します。
※時間をかけても構いません。事実にもとづいて自分の主観で多くのことを書き出します。書くことが頭に浮かびにくいときには、書き出す場所を何度か変えてみます。例えば、喫茶店、部屋、図書館、公園などを廻ることも浮かびやすくなります。話し言葉でも構いません。数日掛けても、できる限り自分に秘めたことを吐き出します。
※次は内容を省力していますが、このように内的不適応円環図に書きます。
本日、2023年1月23日木曜、朝9時から社内でプレゼンをすることになった。
1か月前に選ばれていたのは私を含めて5人だったが、私は何度もリハーサルを行い完璧にしてきたので、規定通りの持ち時間30分ピッタリでプレゼンを終了した。テーマもZ世代に焦点を置き、視覚に訴えた統計や写真などもふんだんに使い、飽きさせないように注目させたつもりでいた。それでも、会場からは頷きも拍手も少なかったような気がしている。自信があったのに反応の悪さにだいぶ動揺してしまった。
このプレゼンにはAさんが相談に乗ってくれていたので、事前にAさんの前で練習をしていた。そのこともあり、反響が思うようではなかったことに対しては申し訳なさを感じていた。
それでも、他の4人と比較して内容は上出来だと思っていたので、優秀賞以外は敗北だと考えていた。
しかし、その日の19時にプレゼンをした3人と責任者の部長が食事に行ったことを知った。私には声が掛からなかったので残務をしていたが、あれほど頑張ったのにプレゼンで力を出しきれなかったように感じられてきて、部長には実力がないものと判断されてしまったんだと心が苦しくなり、トイレで涙を流した。私はこの会社には必要がない人間なのかもと考えていた。
ただ、プレゼンで社員の反応が良かったBさんも食事には誘われていないようで不思議に思えていた。
結果は1週間後ということだが、アパートに帰ってもやはり落ち着かないばかりか心が重く感じられて、食事に誘われなかったBさんに心境を聞けばよかったかな?とか、手伝ってくれたAさんに「ありがとう、ごめんね」くらい挨拶した方が良かったかなと考えて寝付けないので、お酒を飲んで朝方までぼんやりしていた。テレビやネットは見る気がしなかった。
当たり前なのかもしれないが、結果が出るまでのあいだは誰にも相談できなく苦しくて徐々に自分にも嫌気がさしてきて苛立ちが収まらないで過ごしていた。
1月30日、朝礼で結果の発表があった。優秀賞は取れなかった。優秀賞はBさんだった。Bさんの企画チームも立ち上がるらしい。
発表の直後に「Aさんは協力する相手を間違えた。と思っているだろう」「他の社員は陰口を言っているのだろう」「部長には捨てられたかな」と考えてしまって、この場から逃げたいと思った。
1年ぐらい前にもプレゼンで失敗し、選ばれなかったことを昨日のように思い出していた。連続で企画に失敗したように思えてきた。やはりこの会社には居場所がないんだと思っている。
結果の出た1月30日に部長が帰社(17時30分位)する際に、「あなたの企画は投票で2位だったんだよ!惜しかったね。次の企画の際にはあなたを指名したいので、またプレゼン頼むね」と言ってくれた。どう理解すればよいのかわからなかった。「1位じゃないから何でもないじゃないか!」「以前も、今回も落選だよね」と考えていたら、身体が震えてきたので早めに帰宅した。食事ものどを通らず、考えてばかりで眠れなかった。
次の日、夜眠れなかったのが祟ったのか1月31日は微熱だったため、休むことにした。
2月1日、朝起て会社のことを考えると憂鬱でいっぱいになり休むことにした。2月2日、さぼりで休んだことに罪悪感が湧き、みんなからは休んだ理由を見透かされているだろうと思い、会社に行けないと感じて休んでしまった。
2月3日は出社したが、周りの目が気になっていた。今でも部長や周りの目が気になるし、AさんもBさんも気になって憂鬱が続いている。覇気が出ない。苦しい。
STEP2⃣ 苦しめている気分や感情の移り変わりを表現する
「出来事・状況」に対してや「対象者」「自分」「他者」に対し、瞬時に浮かび上がった気分や感情(一次感情)を思い出せるだけ書きだします。時間経過後に湧き出る二次感情や今現在の感情も書き出します。
※気分・感情の強度を0~100%で表し、存在の大きさを明確にします。
※気分・感情のリストを参考に選択しても構いません。
※確信度の一番高い(強い)感情の強度%に◎を付け2番目と思われるものに〇をつけて、内的不適応円環図に書きます。
もどかしさ(70%)、不安感(65%)、疎外感(90%)◎、胸がつぶれる思い(85%)〇
屈辱(80%)意気消沈感(80%)、嫌悪感(70%)憂鬱(85%)〇
感情 | 基本純粋感情の | 意味
喜び | 自他の幸福や成功の経験、好ましい状況に反応したりそれを思い出して生じる感情 |
信頼 | 信じて安心できる気持ちや、信じて頼りにする、任せる気持ち |
恐れ | 怖がる気持ちや良くないことが起こる予想や心配 逃避したいと感じる気持ちやかしこまる気持ち |
予期しない事態の出現や体験に伴う瞬間的な心的衝撃 | |
悲しみ | 諦めや無力感を伴う心の痛み 困難な事態や大切な人を亡くした際に感じる残念な気持ち |
嫌悪 | 憎み嫌い不快に感じる気持ち 不快な刺激との接触によって生じる感情 |
侮辱や目的を妨害された際に生じる不愉快な気持ちや攻撃的な情動 | |
予期 | 期待経験や状況から推察される未来を予想して対象や現象を待ち受ける構えや望む気持ち |
より強い感情 | 基本感情 | より弱い感情 |
恍惚 | 喜び | 平穏 |
敬愛/感嘆 | 信頼/受容 | 容認 |
恐怖 | 恐れ | 不安/心配 |
驚愕 | 驚き | 放心/動揺 |
悲嘆/悲痛 | 悲しみ | 哀愁/憂い |
憎悪 | 嫌悪 | 退屈/嫌気 |
激怒 | 怒り | 苛立/煩さ |
警戒 | 期待/予期 | 関心/興味 |
混合感情 | 基本感情構成 |
---|---|
愛 | 喜び+信頼 |
服従 | 信頼+恐れ |
畏怖 | 恐れ+驚き |
拒絶・失望 | 驚き+悲しみ |
後悔・自責の念 | 悲しみ+嫌悪 |
侮辱・軽蔑 | 嫌悪+怒り |
攻撃・積極 | 怒り+期待 |
楽観 | 期待+喜び |
混合感情 | 基本感情構成 |
---|---|
感傷 | 信頼+悲しみ |
不健康・病的状態 | 嫌悪+喜び |
恥・羞恥心 | 恐れ+嫌悪 |
優位・支配 | 怒り+信頼 |
憤慨 | 驚き+怒り |
不安・懸念 | 警戒+恐れ |
悲観 | 悲しみ+期待 |
歓喜 | 喜び+驚き |
満たされていないときに体験する、気分・感情の例 |
---|
恐怖 |
危惧・不安・嫌な予感・恐れ・不信・パニック・茫然自失・怖い・疑心暗鬼・怯え・用心・心配 |
イライラ |
むかつき・不愉快・不機嫌・しゃくに触る・苛立ち・不満・もどかしさ・憤慨・腹ただしい・不快 |
怒り |
激怒・怒っている・怒り狂う・いきり立つ・憤然・怒りに駆られる・恨み |
反感 |
敵意・憎悪・悪意・恨み・愕然・軽蔑・嫌い・ぞっとする・鳥肌が立つ・嫌悪・うんざり・混乱・あやふや・途方に暮れる・困惑・ぼんやり・ぼーっと・当惑・ためらい・まごついた・困った・悩まされる・複雑 |
離別 |
疎外・打ち解けない・冷淡・無感動・退屈・冷たい・孤立・離れた・取り乱した・無関心・無感覚・引っ込み思案 |
動揺 |
叩きつけられ・危機・混乱・どぎまぎ・かき乱され・不安・慌て・落ち着かない・ショック・ぎょっと・ギック・ハッと・ドキッと・動揺・不穏・居心地が悪い・心配・神経に触る・不安定・恥ずかしい・肩身が狭い・歯がゆい・おろおろ・屈辱・無念・自意識強い・打ちのめされ |
疲労 |
燃え尽き・へとへと・だるい・やる気が出ない・眠い・疲れた・うんざり・飽き飽き・くたくた |
痛み |
苦悩・打ちしがれ・打ちのめされ・深く悲しむ・胸がつぶれる思い・失恋・傷つき・寂しさ・惨め・後悔 |
悲しみ |
落ち込み・意気消沈・絶望・しょげ返り・ふさぎこみ・やる気失い・失望・くじけ・がっかり・心が暗い・心が重い・哀れ・憂鬱・不幸・惨め・緊張・心配・気難しい・虫の居所悪い・行き詰まり・心のかき乱され・ぎりぎり・落ち着かない・神経すり減らし・イライラ・びくびく・ぴりぴり・神経質・圧倒され・参った・集中できない・ストレス |
弱さ |
もろい・防衛・無力・不安・疑い深い・遠慮・不安定 |
憧れ |
うらやましい・ねたましい・切望・感傷的・懐かしい・身を焦がす・切ない |
《参考文献》マーシャル・ローゼンバーグ 著/安納献 監訳より
気分は一つだけではなく感じると思いますが、強さを表すことで気分に対する気づきがわかります。
気分、自動思考の強さは主観的な自己の評価点数となります。
「全く感じない」=0%、「感じすぎる最大値」=100%
STEP3⃣ 自分が求めていて気づかなかった欲求を感じる
「出来事・状況・相手」に対し、「認めて欲しい・欲しかった」「優位に立ちたい・立ちたかった」「要求を受けたい・受けたくなかった」など、自分では気づかなかった何らかの欲求が湧いていたはずです。今も湧きだしているかもしれません。
※欲求リスト64分類から合致する欲求内容を選択し、欲求名と自分に照らし合わせた内容を書きます。
※欲求の強度を0〜100%で表し、存在の大きさを明確にします。
※確信度の一番高い(強い)欲求の強度%に◎を付け2番目と思われるものに〇をつけて、内的不適応円環図に書きます。
自尊欲求:他者から価値がある存在だ、尊敬、優秀だと認められたい(70%)
自己顕示欲求:他者の注意を惹きたい、自己の能力や存在をアピールしたい(70%)
承認欲求:他者から認められ価値のある存在であり肯定的な評価を受けたい(90%)◎
嫌悪回避欲求:他者からの嫌悪感や不快感を持たれることを避けたい(80%)
批判回避欲求:他者から良くも悪くも見分けられ評価されるのを回避したい(85%)〇
欲求名 | 優越支配欲求 |
---|---|
自尊 | 他者から価値がある存在だ、尊敬、優秀だと認められたい |
競争 | 勝ち負けや優劣の争いは充実できることなので競争したい |
優越 | 他者より優れている自己を証明し、社会的地位をあげたい |
攻撃 | 他者を攻めたり、非難したい |
反発 | 他者の言動などを受け入れないで強く否定し、やり返したい |
流行 | 新しいものや言葉、思考の流行りなどの先端を手に入れたい |
自己顕示 | 他者の注意を惹きたい、自己の能力や存在をアピールしたい |
指導 | 目的、方向に向かって教え導き、集団をまとめたい |
名誉 | 社会的に輝かしい評価や価値のある地位につきたい |
支配 | 他者を勢力下に置き、行為を規定し命令し束縛の状態にしたい |
権力 | 自己の意思で集団の行動を強制する能力を持ち、活躍したい |
欲求名 | 情的支配欲求 |
---|---|
愛情 | 親、子、恋人、友人などの対象者にあたたかな心で接したい |
恋愛 | 特定の恋人対象者に愛を感じ、お互いに大切な関係になりたい |
愉楽 | 深い喜びを心から味わい楽しみたい |
自由 | 他者の束縛を受けずに自分の思うままに振る舞う生活がしたい |
自己表現 | 自己が持つ考えや感情などの個性をアピールしたい |
不満解消 | 悩みや心の引っ掛かりを清算するために気分転換をしたい |
欲求名 | 積極的活動欲求 |
---|---|
達成 | 具体的な目標を持ち、上位資質な実行力で成し遂げたい |
内罰 | 失敗や思い通りにならない時は、自己に攻撃を向け反省したい |
自己成長 | 自己成長の必要性を認識し自己の努力で充実させていきたい |
持続 | 結果が出るまで根気強く意識を持ち続けたい |
自己実現 | 自己の能力や可能性を最大限に発揮し人生、自我を達成させたい |
知識 | 学習などによって旺盛なる欲望で知識を得たい |
自己主張 | 自分の権利や意見、考え、欲求など言い分を伝えたい |
批判 | ある物事を判定や評価し、誤りや欠点など指摘したい |
趣味 | 職業などの専門性ではなく、事柄の楽しみや面白さで愛好したい |
感性 | 物事を五感を通じて心に深く感じ取り感動したい |
理解 | 他者の立場や物事の因果関係の道筋を悟りたい |
他者認知 | 他者の性格や能力、価値観など内面的特性を理解したい |
好奇 | 未知や珍しいことに気持ちが惹かれ、経験や目を向けたい |
欲求名 | 関係形成欲求 |
---|---|
秩序 | 規則や正しい道筋を守り、社会での安定した状態を維持したい |
援助 | 弱者や困った状況にある他者に物品提供や世話をして助けたい |
集団貢献 | 所属・組織化された目的的な集まりに力を尽くし成果を上げたい |
社会貢献 | 地域や世の中の社会の発展のために参画して寄与したい |
教授 | 学問や技芸、知識を教え授け心意作用の発達を助けたい |
自己認知 | 自己の価値観、性格を理解し、強み弱みを的確に把握したい |
承認 | 他者から認められ価値のある存在であり肯定的な評価を受けたい |
自己開示 | 他者に自己のありのままの情報を率直にさらけ出したい |
欲求名 | 保身的欲求 |
---|---|
屈辱回避 | 屈服や服従されて恥や笑われることを回避したい |
同調 | 多数者に調子や意見、態度を合わせて同じ行動をとりたい |
嫌悪回避 | 他者からの嫌悪感や不快感を持たれることを避けたい |
批判回避 | 他者から良くも悪くも見分けられ評価されるのを回避したい |
服従 | 自己意思とは関係なく他者の意見や命令に従って行動したい |
優位 | 立場、地位など優位でありたいと同時に下位な相手と接したい |
譲歩 | 他者と争うなら意見や主張をせず折り合いをつけて解決したい |
安心 | 物事が安全で安らかに不安がなく、安定側を選択、実践したい |
気楽 | 物事にこだわらず、気兼ねせず、苦労せずのんびりしたい |
挑戦 | 危険や困難に挑むことや他者や記録に立ち向かいたい |
安全 | 危険が及ばないことや物事に損傷や損害がないことを望みたい |
拒否 | 嫌いな人との付き合いや自己への要求や提案を受けたくない |
金銭 | お金を確保して経済力をつける活動をしたい |
生活安定 | 物事が落ち着いていて経済も安定した暮らしを続けたい |
欲求名 | 欲求内容 |
---|---|
依存 | 他者に寄り掛かることで自己の存在があり、頼って生活したい |
親和 | 他者や友人と親しみあって交流を深め、楽しく時を過ごしたい |
協力 | 他者や集団では目的に向かって心を合わせ努力したい |
孤立 | 助けは得られずとも、独り離された状態で過ごしたい |
恭順 | 信頼できる他者の命令につつしんで従い、忠実な活動をしたい |
自己規制 | 欲望を排除し、自粛、自制、遠慮を心がけた誠実な生活をしたい |
迷惑回避 | 他者に煩わしさや不快を感じさせないよう社会生活をおくりたい |
欲求 | Z世代欲求 |
---|---|
SNS発信欲求 | SNSで情報を発信することによって、対面など直接の対人関係を持たなくても「自己承認欲求」「他者承認欲求」を同時に獲得できますが、多数者に合わせようとする同調圧力の意識と同時に防御意識もしています。攻めと守りが入り混じった複雑な欲求です。 |
多様性欲求 | 1⃣マイノリティ尊厳欲求 LGBTQや精神的・身体的障害者、生涯独身者など社会的少数派は権利や主張が認められないことが多く、異質や異端ともみられ弱者となることがあります。マイノリティ(多様性)が尊重され道義的要求が認められるようになることを希望しています。 2⃣多様性ワーク欲求 自分らしさを求める副業やパラレルキャリア(第二のキャリア)、リモート勤務などの欲求も高く、残業や昇格、賃金、永続勤務などよりもプライベートの優先的なワークライフバランスを望んでいます。 |
ジェンダーフリー欲求 | 「男子だから」「女子だから」は生物化学的性別ではなく、社会に存在する社会的・文化的な性差を意味します。性による差別を受けることなく、社会、政治、経済に個々の自由な能力が発揮できるようなジェンダーフリーやジェンダーレスを望んでいます。 |
パーソナリティ欲求 | 国内外、年齢、性別、属性などに関連せず、オープンでフラット(インクルージョン)な環境を求める傾向があり、一個人として接する感覚を求めています。加えてグローバル化でありたいという欲求もあります。 |
ハラスメント回避欲求 | 職場や組織、所属、集団において身体的、精神的、要求的、個の侵害、人間関係からの切り離しなどのパワーハラスメントやセクシャルハラスメント、モラルハラスメントにはとても過敏になっていて、二次被害のセカンドハラスメントなど報告の多いハラスメントは十数種類に上ります。 |
プライバシー保護欲求 | SNSなどの急成長により、個人や家庭など私事の干渉や侵害、批判、策略を受けるケースが多くなり、個人の識別は名前、生年月日、住所などの情報のほか、画像や声質、フェイク動画などにも利用され、一瞬で全世界に拡散されることもあります。個人のプライバシーが守られることを望んでいます。 |
出来事や状況、人間関係に対して自己の欲求が現れてきます。欲求の強度評価をしてみると自己の欲求が外在化してきます。欲求は感情と思考の円環関係にありまあす。欲求の理解は自動思考(浅い認知)と感情をわかりやすくしてくれます。
STEP4⃣ 頭に浮かんだ考え(自動思考・認知)を表現する
「出来事・状況・相手」に対しての受け取り方や考え方(認知・自動思考)は個人差があります。非機能的につらい、悲しい、苦しい、怒りなど現在も強く残っているようであれば、認知のバイアス(歪み・偏り)があるかもしれません。
満たされない認知・自動思考の連想例を参考にして、STEP1⃣の状況、出来事、対人の記録文章を読み返しながら、感情や欲求が湧く直前に頭に浮かんでいたこと、時間経過後に浮かんだ否定的な考えを自分・他者・今後に対して書き出してみます。
・自分に対しての否定的な考え
・他者(状況)に対しての否定的な考え
・今後に対しての否定的な考え
※疑問形は言い切りにする 例:どうして自分ばかりが仕事を押し付けられているのか?➡自分ばかりが仕事を押し付けられている!
認知・自動思考を裏付ける事実【だって】だけを書きます。きっと、~~だろう。は想像や気分になります。
※考え方に近いと思われる強度を0〜100%で表し、存在の大きさを明確にします。
※それぞれの否定的な考えの確信度が一番高い(強い)%に◎を付けて、内的不適応円環図に書きます。
自分に対しての否定的な考え
・2回も企画を任されてプレゼンしたのに選ばれない、「自分は無能である」(90%)◎・「屈辱を味わった」(75%)
・Aさんにも協力してもらったのに、Aさんから自信があると勘違いされているだろうから、「自分は恥ずかしい存在である」(80%)
他者に対しての否定的な考え
・プレゼンの当日に、私には声がかからず他のプレゼンをした3人を食事に誘っていたことと、部長は気を使ってまた指名すると言ってくれているが、「見放されている」(85%)◎
・2回も企画倒れしているので、社員からも「軽視されている」(75%)
・プレゼンは良かったのに選ばれないのは、上司や社員に「嫌われている」(75%)
今後に対しての否定的な考え
・実力もないので、会社にいることを「許されない」(80%)
・会社にいても「どうせ」窓際族だ。(75%)
・プレゼン結果の後、さぼりで3日も休んだことを見透かされているので会社を辞める「べきだ」(85%)◎
満たされない自動思考の連想例 | ||
---|---|---|
見捨てられた | 誤解された | 裏切られた |
いじめられた | 見放された | 無視された |
虐待された | 騙された | 脅された |
軽視された | 仲間外れにされた | 利用された |
恨まれた | 軽蔑された | 嫌われた |
冷たくされた | 打ちのめされた | 屈辱を味わった |
疑われた | 理解されない | 愛されない |
欠陥人間だ | 恥ずかしい存在だ | 自分は変わり者だ |
自分は無能だ | 恐ろしいことが起きる | 巻き込まれている |
失敗してしまう | 何とかしてあげたい | 認められたい |
どうせ… | …するべきだ | …しなければならない |
我慢したくない | 許されない | 何をしても良い |
なにか起きたらどうしよう | 孤立している | …のようになりたい |
STEP5⃣〜STEP8⃣までのワークのやり方については3⃣ページ目をご覧ください。