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ACTのセッションでトラウマを受け入れ価値感を示す

目次

過去のPTSDやトラウマ思考を受け入れ、現在の瞬間に焦点を当てることで新しい価値を明確にし、現実で良好な行動を手に入れるACTのプロセスのセッションを公開session

幼少期から青年期、壮年期にかけてPTSD、トラウマの深さや複雑さを抱えたクライエントが、ハラスメントやコミュニケーションなど人間関係の困難に対応するためにACTのフレームワークを使った具体的なセッションの進行例をステップごとに説明します。ACTの基本的なアクセプタンス(Acceptance)、認知デフュージョン(CognitiveDefusion)、現在の瞬間に焦点を当てる(Present Moment Awareness)、自己観察(Self-as-Context)、価値観の明示(Values Clarification)、コミットメント行動(Committed Action)の6ステップを通じて、クライエントが心理的柔軟性を掴むことで、自分自身の感情や思考に対する新しい視点を持ち、行動の変化を促すプロセスを導いていきます。

セッションは、過去のトラウマや現在の不安が自然な反応であることを認識し、それを無理に変えようとするのではなく、そのまま感じることを受け入れる練習を行います。この過程で、「思考との距離を取る」こと(デフュージョン)を学び、ネガティブな思考に巻き込まれないようにする方法を探ります。そのうえで、クライエントにとって大切なもの(例:人間関係、自己成長、平穏な生活など)を探ります。例えば、良好な人間関係を築きたいという希望に対して、その背景にある価値(愛、信頼、安全)を探求することです。この価値に沿った行動を意識的に選択することが、今後の行動の動機づけにつながります。

41歳の女性からの心理相談

「私が物心つく頃には、父親のアルコール依存で母親が常に暴力を受けていました。中学1年の夏には両親の離婚がもとで転校することになりましたが、転校先では度々同級生の嫌がらせを受けています。例えば、教科書を焼却炉で焼かれたり、運動着や靴、上履きを隠されるようなことから、私に声をかけてくる同級生をシャットアウトするようなことまでされています。そのため、いつも孤独と恐怖を感じながら周りのことばかり気にする毎日でした。最終的には新たに転校することになりましたが、2回目の転校先でも、同級生や先生が怖くて人を信用できない感情が強く、友達を1人も作ることができませんでした。転向後の中学生活では何一つ良い思い出もなく、母親の精神が安定していないこともあり、私は高校には進学しませんでした。」

「中学卒業とともに、スパーマーケットに就職し、私が18歳の時に、職場で知り合った12歳年上の男性と結婚することになりました。夫婦生活は半年もすると、私の家族の時のように夫の暴言や暴力が頻繁に起こりましたが、男性は父親しか知らなかったために普通のことだと思っていました。しかし、夫は5歳の子供を連れて新しい女性と暮らし始めました。そんなことがあり、今までの職場を退職して再就職することになりました。」

「ところが夫は月に数回アパートを訪れて、身体目的の暴力行為を続けました。お金はなかったのですが、母親の助言もあり一念発起で東京に上京し、母親と住むことになりました。それから3年費やしましたが、私が29歳の時に離婚は成立しています。しかし、無念なことに子供の親権は父親にあります。」

「東京での暮らしは、同業種のスーパーマーケットに勤務して12年目です。職場では上司から中卒は仕事もできないなどと罵られ、そのこともあり周りとの人間関係は上手く行っていないと感じていて、仕事でのストレスも溜まっています。信頼を寄せる相手もいたのですが、結果的には遊ばれただけでした。社会人になっても友人と呼べるような人もいないため、憂さ晴らしや相談する相手もいません。アパートに帰えっても、依存されている母親がいるので話を聴くことが多い毎日です。」

「自分がまたいつ嫌われてしまうのかと不安で、いつも精一杯の笑顔を振りまいていますが、他人の言動が気になって仕方ありません。また、人間不信だけではなく、目先にも将来にも希望が持てなく絶望感が強く現れています。」

このページを含め、心理的な知識の情報発信と疑問をテーマに作成しています。メンタルルームでは、「生きづらさ」のカウンセリングや話し相手、愚痴聴きなどから精神疾患までメンタルの悩みや心理のご相談を対面にて3時間無料で行っています。

このような女性からの心理相談がありました。トラウマも幼少期から青年期に掛けてあり、結婚後のDV、就職先のハラスメントと多様にわたります。現在、心理的苦痛を感じているそれぞれのトラウマ強度はほとんど同じくらいだということです。今一番困っているのは、人間関係が良好に築けないことから将来への希望が持てないということです。

女性からの相談内容は、多くの深刻なトラウマ経験と現在の人間関係における課題が重なり合っているため、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)のアプローチは特に有効です。ACTの目的は、クライエントが苦痛を避けることなく受け入れ、同時に価値に基づいた行動に取り組むことをサポートすることです。

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セラピーの導入とラポールの構築

セラピストはまずクライエントの体験に共感し、ラポールを築きつつ、ACTの基本的なアプローチを説明していきます。初回セッションでは、感情を受け入れることに焦点を当て、クライエントが大切にしている価値観を少しずつ探っていくことが重要です。

このセラピーの導入とラポールの構築において、どのようにクライエントをサポートできるか、具体的なセッションの進行例を紹介します。

セラピーの導入とラポールの構築

STEP
セラピーの導入:ACTの基本的な説明

セラピスト: 「今日はお話を伺うために来てくださってありがとうございます。これまでたくさんの困難な経験をされてきたこと、そしてそれが今もあなたの生活に影響を及ぼしていることをお聞きしました。ここでは、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)というアプローチを使って、一緒にあなたの今感じている苦しみを和らげ、同時にあなたが本当に大切にしていることに向かって進んでいけるようにサポートしていきます。」

クライエント: 「ACTってどんなセラピーなんですか?」

セラピスト: 「ACTは、まず今感じている不安や悲しみ、怒りといった感情を避けようとせず、そのまま受け入れることを大切にします。そして、あなたが本当に望んでいること、大切にしたい価値観に基づいて行動を進めていくことをサポートします。たとえ過去の経験が辛く、今もその影響が続いているとしても、私たちはその感情に対処しながらも、未来に向かって進むことができるのです。」

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ラポールの構築:クライエントの体験に共感し、信頼関係を築く

セラピスト: 「あなたのお話を伺う中で、これまでたくさんの苦しい体験をされてきたことに懊悩すら感じられます。心から共感させてください。お父様のこと、学校でのいじめ、そしてご結婚後の暴力や職場でのハラスメント。これらがあなたにとってどれほど大きな影響を与えてきたか、そして今もその影響が続いていることがよくわかります。」

クライエント: 「ありがとうございます。正直、誰にも話せなかったことを話しているだけでも少し楽になります。」

セラピスト: 「それはとても良いことですね。ここでは安心して、どんなことでも話していただいて大丈夫です。あなたのすべての感情や経験を尊重し、サポートしていきます。今、特に感じている不安や苦しみについて、もう少し詳しくお話しいただけますか?」

クライエント: 「最近は特に、職場での人間関係がうまくいかなくて、自分がどうすれば良いのかわからなくなってしまっています。人を信じることが怖いのに、孤独も辛いんです。」

セラピスト: 「その気持ち、とても理解できます。人間関係がうまくいかないことで感じる孤独や不安は、誰にとってもとても辛いものです。それに加えて、過去の経験がさらにその感情を強くしているのでしょうね。今、その気持ちにどう対処しているのか、教えていただけますか?」

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ACTのアプローチを取り入れた最初のステップ

セラピスト: 「これから一緒に取り組んでいくACTでは、まずあなたの感じている感情や思考をそのまま受け入れることから始めます。その感情がどんなに辛くても、それを避けることなく、ただそのまま認識することが大切です。そして、その後にあなたが大切にしている価値観に基づいて、どのように行動していけるかを一緒に考えていきましょう。たとえば、人間関係を良くしたい、という気持ちがあるとしたら、そのためにどんな一歩が踏み出せるかを一緒に見つけていきたいと思います。」

クライエント: 「今は不安が強すぎて、どうすればいいのか全くわからないんです。」

セラピスト: 「それも自然な感情です。このセッションでは、無理に解決策を見つけるのではなく、まずはその不安をただ感じること、その存在を認めることから始めます。次に、あなたの大切にしたいこと、価値観について少し話をしてみませんか?どんなことがあなたにとって本当に大切なのか、一緒に探っていきましょう。」

STEP
初回セッションのまとめと今後の展望

セラピスト: 「今日は、あなたがこれまでどんな経験をしてきたか、その中で感じていることについてお話しいただきました。これからは、その感情を避けることなく認識しつつ、同時にあなたが本当に大切にしたいことに焦点を当てて、少しずつ進んでいく方法を一緒に見つけていきましょう。次回のセッションでは、具体的な価値観についてもう少し深く掘り下げて考えていきたいと思います。どうでしょうか?」

クライエント: 「はい、それができるかもしれないと思います。少しずつ進んでいけるように、サポートしてもらえると嬉しいです。」

セラピスト: 「もちろんです。私も一緒に進んでいきますので、安心してください。次回もまた、お話をお聞かせくださいね。」

STEP
アクセプタンス(Acceptance)

「アクセプタンス(Acceptance)」は、クライエントが苦痛や不快な感情、思考をそのまま受け入れることを目指します。苦痛を避けるのではなく、それらを認識し、それを抱えたまま前に進むことが重要なステップです。

ACTの「アクセプタンス」ステップでは、クライエントが自分の感情や思考を避けることなく受け入れる練習をサポートします。セラピストは、クライエントが感情や思考と距離を置きながらそれを受け入れるプロセスを支援し、それがどんなに辛くてもその感情が自分の一部であり、全体ではないことを理解してもらうことが重要です。

アクセプタンス

STEP
感情や思考に対する理解の促進

セラピスト: 「前回のお話で、今抱えている苦しみや不安についてお聞きしましたが、それらがあなたの生活に大きな影響を与えていることがよくわかりました。今日は、特にその感情や思考についてもう少し深く考えてみたいと思います。それについてお話ししても大丈夫ですか?」

クライエント: 「はい、少し怖いですけど、大丈夫です。」

セラピスト: 「ありがとう。今、例えば職場での人間関係のことで何か辛い思いや考えが頭に浮かんできたとき、どんな風に対処していますか?」

クライエント: 「そのことを考えないようにするか、頭をいっぱいにするために何か別のことを考えようとします。でも、結局またそのことばかり考えてしまいます。」

セラピスト: 「それはとても自然な反応です。私たちは皆、辛いことから逃げたくなるものです。でも、逃げようとすればするほど、そのことが頭から離れなくなってしまうことがよくありますよね。」

STEP
「アクセプタンス」のコンセプトを紹介

セラピスト: 「ACTでは、そのような辛い感情や考えを避けるのではなく、その存在を認めて受け入れることが大切だと考えます。例えば、不安や恐怖、孤独感といった感情が湧いてきたとき、それを『避ける』のではなく、むしろそれがあることを認識し、そのままにしておくことです。どうしても辛い感情から逃げたくなる気持ちはわかりますが、そこから一歩離れて、その感情をただ『あるもの』として受け入れることができるように、少しずつ練習してみませんか?」

クライエント: 「そうするのは難しそうです。どうやって受け入れるんですか?」

STEP
マインドフルネスを用いた感情の観察と受け入れ

セラピスト: 「例えば、目を閉じて今の気持ちに少しだけ集中してみましょう。どんな感情が湧いてきても、それを『良い』『悪い』と判断せず、ただそのまま観察してみてください。そして、もし体のどこかにその感情を感じることができるなら、そこに注意を向けてみましょう。」

クライエント: (目を閉じて)「…胸が重く感じます。それに、胃が締め付けられるような感覚があります。」

セラピスト: 「その感覚に集中し続けて、そこにそのまま存在させてみましょう。それがどんなに不快であっても、今はただそれが『そこにある』ことを認めてみてください。」

クライエント: 「苦しいけど、感じ続けることができるかもしれません。」

セラピスト: 「そうですね。その感覚がどんなに辛くても、それを追い出そうとせずに、ただそのままにしておくことを練習します。どれだけ強い感情であっても、それがあなた自身のすべてではなく、あなたの一部でしかないことを覚えておいてください。」

STEP
感情と距離を置く練習

セラピスト: 「次に、その感情や思考を少し離れたところから眺めてみる練習をしましょう。例えば、その不安や孤独感に対して『私は今、不安を感じている』とか『私は孤独を感じている』という風に、その感情を客観的に表現してみるとどうでしょう?」

クライエント: 「『私は今、不安を感じている』…。確かに、それがただの感情なんだという風に少し離れて見ることができる気がします。」

セラピスト: 「そうですね。そうすることで、あなたがその感情そのものではなく、それを感じている主体であることが明確になります。感情に巻き込まれずに、それをただ観察し、受け入れることができるようになると、その感情に支配されることなく、自分の価値観に基づいて行動できるようになります。」

STEP
受け入れるプロセスを強化

セラピスト: 「この練習は、すぐには完璧にできなくても大丈夫です。少しずつ、自分の感情や思考を受け入れることで、それがあなたを支配するのではなく、あなたがその感情と共存することができるようになっていきます。そして、その感情や思考があっても、あなたが本当に大切にしたいことに向かって進んでいけるようにサポートしていきます。」

クライエント: 「少し難しいけど、少しずつやってみます。」

セラピスト: 「その意欲がとても大切です。焦らずに、自分のペースで進めていきましょう。そして、次回もまたこの練習を続けていきますので、一緒に頑張りましょう。」

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認知デフュージョン(Cognitive Defusion)

「認知デフュージョン(Cognitive Defusion)」は、クライエントが自分の思考に巻き込まれず、それを客観的に観察することで、思考の影響を軽減する方法です。これにより、クライエントは自分の価値観に基づいた行動を取る自由を得ることができます。

ACTの「認知デフュージョン」のステップでは、クライエントが思考と距離を置き、それを客観的に観察する練習を行います。思考が自分の行動を決定するものではなく、単なる言葉であることを理解し、それに巻き込まれずに、自分の価値に基づいた行動を取る力を養います。セラピストは、クライエントがこのプロセスを実践し、思考に支配されずに行動できるようサポートします。

認知デフュージョン

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認知デフュージョンの紹介

セラピスト: 「今日は、認知デフュージョンという技法を使って、私たちが思考にどのように関わるかを探ってみましょう。思考に対して距離を取ることで、それに振り回されることなく、自分が本当に大切にしたいことに集中できるようになることが目標です。まずは、どんなときに『これは絶対に真実だ』と感じるような強い思考が浮かんできますか?」

クライエント: 「例えば、『私は人から嫌われている』とか、『何をしても失敗する』という思考がよく浮かんできます。」

セラピスト: 「そのような思考が浮かんだとき、それはまるで現実そのものであるかのように感じますか?」

クライエント: 「はい、そう感じます。それが真実だと思ってしまいます。」

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思考を客観的に捉える練習

セラピスト: 「今、試してみたいのは、その思考を少し離れたところから眺めてみることです。たとえば、『私は嫌われている』という思考が浮かんできたとき、その思考に対して『私は〇〇と考えている』と言い換えてみるとどうでしょう?」

クライエント: 「『私は嫌われている』ではなく、『私は嫌われていると考えている』ですか?」

セラピスト: 「そうです。その言い方をしてみると、思考に少し距離ができることに気づいてきます。実際に試してみましょう。『私は嫌われている』と思ったとき、それを『私は嫌われていると考えている』と自分に言ってみてください。」

クライエント: 「『私は嫌われていると考えている』…。確かに、それがただの考えだと少し認識できる気がします。」

セラピスト: 「その通りです。思考が現実そのものではなく、ただの思考に過ぎないということに気づくことが、認知デフュージョンの大切なポイントです。」

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思考と距離を置く技法の強化

セラピスト: 「次に、もう少しユニークな方法を試してみましょう。『私は嫌われている』という思考を、少しふざけた声や歌に乗せて繰り返してみてください。例えば、子供っぽい声で言ってみたり、お気に入りの歌のメロディに乗せてみたりします。」

クライエント: 「本当に?少し奇妙に感じますが、やってみます。(子供っぽい声で)『私は嫌われている…私は嫌われている…』」

セラピスト: 「どう感じましたか?」

クライエント: 「思ったよりも変な感じです。でも、そうやって言うと、その思考があまり真実味を持たなくなります。」

セラピスト: 「そうですね。この方法で、私たちがどんなに強く感じる思考でも、それが単なる言葉の集合に過ぎないことを実感できるようになります。この練習を続けることで、思考に支配されずに、自分の価値に基づいて行動する力が強くなっていきます。」

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思考に巻き込まれずに行動する練習

セラピスト: 「最後に、実際に何か行動を取る場面でこのデフュージョンを試してみましょう。例えば、あなたが仕事で何か新しいことに挑戦したいと感じたとき、『どうせ失敗する』という思考が浮かんだら、それを『私はどうせ失敗すると考えている』という風にラベル付けしてみてください。そして、その思考をそのままにして、自分が本当にやりたいことを選び、行動に移してみることを目指します。」

クライエント: 「それは難しいかもしれませんが、やってみたいです。考えにとらわれずに、自分が大切だと思うことに集中したいです。」

セラピスト: 「素晴らしいです。この練習を続けることで、思考に振り回されることなく、自分の選択に自信を持てるようになるでしょう。次回のセッションでは、実際にどのように感じたかをお話ししてもらえればと思います。」

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現在の瞬間に焦点を当てる(Present Moment Awareness)

「現在の瞬間に焦点を当てる(Present Moment Awareness)」は、クライエントが過去や未来にとらわれず、今この瞬間に意識を集中させることを目指す技法です。これにより、クライエントは現実に起こっていることに対して柔軟に対応し、自分の価値観に沿った行動を取りやすくなります。

「現在の瞬間に焦点を当てる」セッションでは、クライエントが過去や未来の思考に巻き込まれず、今に集中する練習を行います。セラピストは、呼吸や五感を使った観察を通じて、クライエントが現在の瞬間に意識を向けるための具体的なツールを提供します。これにより、クライエントは過去のトラウマや未来の不安から解放され、今この瞬間に充実感を持つことができるようになります。

現在の瞬間に焦点を当てる

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現在の瞬間に焦点を当てることの紹介

セラピスト: 「今日は、現在の瞬間に焦点を当てる練習をしてみましょう。私たちは、過去や未来に心が行ってしまうことがよくありますが、そうすると今この瞬間に起こっていることを見逃してしまうことがあります。この練習を通じて、今この瞬間に意識を集中させることで、より落ち着いて自分自身と向き合うことができるようになります。」

クライエント: 「最近、過去のことを思い出して不安になったり、未来に対して心配することが多いので、今に集中するのは難しいと感じています。」

セラピスト: 「その気持ちは理解できます。まずは簡単なエクササイズから始めて、徐々に現在の瞬間に意識を向ける力を強めていきましょう。」

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呼吸を通じて現在に意識を向ける

セラピスト: 「まず、軽く目を閉じて、自分の呼吸に意識を向けてみましょう。呼吸がどのように体に入ってくるか、そしてまた出て行くか、その感覚に集中してみてください。」

クライエント: (しばらくの間、呼吸に集中する。)

セラピスト: 「どんな感じがしますか?」

クライエント: 「呼吸に集中していると、少し気持ちが落ち着いてきました。」

セラピスト: 「とても良いですね。今、あなたが呼吸に意識を向けていることで、他の考えや不安が一時的に脇に置かれていることに気づいたかもしれません。呼吸を観察することで、今この瞬間に戻ってくることができます。」

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五感を使った現在の瞬間の観察

セラピスト: 「次に、五感を使って今この瞬間を観察してみましょう。まず、目を開けて、周りを見回してみてください。今、何が見えますか?」

クライエント: 「セラピールームの壁の色や、机の上にある本が見えます。」

セラピスト: 「良いですね。では、今度は耳を澄ませて、どんな音が聞こえるか注意を向けてみましょう。」

クライエント: 「遠くで車が通る音が聞こえます。あと、エアコンの音も聞こえます。」

セラピスト: 「素晴らしいです。こうして五感を使って現在の瞬間を観察することで、過去や未来の思考から離れて、今この瞬間に意識を戻すことができます。」

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注意が逸れた時の対処法

セラピスト: 「注意が逸れてしまうこともあるかもしれませんが、それは自然なことです。もし注意が他の考えに向いてしまったら、再び呼吸や五感に意識を戻してみてください。例えば、不安な思考が浮かんだら、『今、私は不安を感じている』と認識して、その思考を脇に置き、再び呼吸や感覚に集中する練習を続けましょう。」

クライエント: 「はい、たしかに注意が逸れそうになったことがありますが、そのときにまた呼吸に戻ることで、落ち着きを取り戻せました。」

セラピスト: 「素晴らしいですね。この方法は、日常生活の中でも使える非常に有効なツールです。例えば、仕事中に不安を感じたとき、または家族との対話中に過去のことが頭をよぎったとき、これを思い出してみてください。」

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現在の瞬間に生きることの重要性

セラピスト: 「この練習を続けることで、徐々に今この瞬間に意識を集中させる力が強くなります。そして、現在に生きることで、自分が本当に大切にしたいことにより集中できるようになります。今後、過去や未来の思考にとらわれそうになったとき、今日学んだテクニックを使って現在の瞬間に戻ってきてみましょう。」

クライエント: 「そうですね。過去や未来に振り回されず、今に集中することで、もっと安定感が得られる気がします。」

セラピスト: 「その通りです。これからも少しずつこの練習を続けて、今に焦点を当てる力を育てていきましょう。」

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自己観察(Self-as-Context)

「自己観察(Self-as-Context)」は、自分自身を状況の中で固定された「自分」としてではなく、経験や思考を観察する視点として捉える技法です。この視点を育てることで、クライエントは自分の考えや感情にとらわれず、それらを客観的に観察することができるようになります。

「自己観察(Self-as-Context)」のセッションでは、クライエントが自分の思考や感情を観察し、それらにとらわれずに距離を取ることを学びます。これにより、クライエントは自分自身に対する新しい理解を深め、より柔軟に行動できるようになります。セラピストは、自己観察の技法を通じてクライエントの自己認識を高め、日常生活での選択肢を広げるサポートを行います。

自己観察

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自己観察の概念を紹介する

セラピスト: 「今日は、自分を少し違った視点から見てみる練習をしたいと思います。普段、私たちは自分自身を『自分』という一つの固定された存在として捉えがちです。しかし、実際には私たちの考えや感情は絶えず変化しています。それを観察する視点を持つことで、自分自身に対する理解が深まります。」

クライエント: 「自分を観察するってどういう感じでしょうか?」

セラピスト: 「例えば、自分が何かを感じたり考えたりしていることに気づくとき、それをただ『私がそう考えている』と観察することができます。このように、自分の考えや感情を客観的に見つめる視点を育てていくことを『自己観察』と呼びます。」

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自分の思考や感情を観察する練習

セラピスト: 「今から、少し自分の考えや感情を観察する練習をしてみましょう。目を閉じて、今日一日どんなことを考えていたか、どんな感情が湧いてきたかを思い出してみてください。それらを思い出したら、『今、私はこのような考えを持っている』とか、『私はこう感じている』と自分自身に言ってみましょう。」

クライエント: (しばらく目を閉じて考える。)「今日は、朝から不安な気持ちが強かったですね。特に仕事のことを考えると不安でいっぱいになっていました。」

セラピスト: 「いいですね。では、その不安な気持ちを、ただ『私は今、不安を感じている』と観察してみてください。そこに評価や判断を加えずに、ただ観察することに集中してみましょう。」

クライエント: 「はい、『私は今、不安を感じている』と心の中で言ってみました。」

セラピスト: 「どう感じましたか?」

クライエント: 「少しだけですが、その不安が自分とは別のものとして感じられるような気がしました。」

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思考と感情から距離を取る

セラピスト: 「そうですね。自己観察をすることで、あなたの思考や感情と少し距離を取ることができます。それによって、思考や感情に飲み込まれず、冷静に対応する力が強まります。例えば、『私は不安を感じている』と観察した後に、それに対してどう対応するかを冷静に考えることができるようになります。」

クライエント: 「なるほど。これを続ければ、今までよりも感情に振り回されなくなるかもしれませんね。」

セラピスト: 「その通りです。そして、観察することで、自分が何に反応しているのか、どんなパターンがあるのかに気づくこともできます。それにより、日常生活での選択肢が広がります。」

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自己観察を日常生活に取り入れる

セラピスト: 「この練習は、日常生活の中でも使えるツールです。例えば、何か強い感情が湧いてきたときや、困難な状況に直面したとき、その感情や考えを観察してみましょう。『今、私はこう考えている』とか『こう感じている』と、心の中で言ってみてください。」

クライエント: 「日常生活の中で実践するのは、少し難しいかもしれませんが、やってみます。」

セラピスト: 「最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ練習を続けることで、自己観察が自然とできるようになってきます。焦らずに取り組んでみましょう。」

STEP
自己観察による気づきを強化する

セラピスト: 「自己観察を続けることで、あなた自身について新しい発見があるかもしれません。例えば、どのような状況でどんな考えが浮かびやすいのか、どのような感情が強く反応するのかがわかってきます。それを通じて、自分が大切にしていることや、避けたいと感じていることにも気づくことができます。」

クライエント: 「そうですね。これをやってみることで、少しずつ自分の反応や感情に気づいていけるといいなと思います。」

セラピスト: 「素晴らしいですね。その気持ちを大切にしながら、自己観察を続けてみてください。そして、何か気づきがあったら、ぜひ次回のセッションでお話ししましょう。」

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価値観の明示(Values Clarification)

「価値観の明示(Values Clarification)」は、クライエントが自分にとって大切なものや生きる上での指針を明確にするプロセスです。価値観を明確にすることで、クライエントは自分の行動を価値に基づいて選択し、より充実した人生を送るための方向性を見出すことができます。

価値観の明示のセッションでは、クライエントが自分にとって重要な価値観を特定し、それに基づいた行動を考えるプロセスを通じて、人生の指針を明確にします。セラピストはクライエントの価値観を深掘りし、それに沿った具体的な行動計画を立てるサポートを行います。これにより、クライエントは価値観に基づいた行動を取ることで、より充実した人生を築いていくことが期待されます。

相談者の女性のように、良好な人間関係を築きたいという価値観を持つクライエントに対して、セラピストはその価値観を深掘りし、過去の障害や不安を探りながら、現実的で実行可能な行動計画を共に考えます。

価値観の明示

STEP
価値観についての説明

セラピスト: 「今日は、あなたにとって大切なこと、つまり『価値観』について考えてみたいと思います。価値観とは、あなたが人生で本当に大切だと思うことや、どんな人間でありたいかという指針のようなものです。これを明確にすることで、日々の行動や選択に一貫性を持たせることができるようになります。」

クライエント: 「価値観ですか…、あまり考えたことがないかもしれません。」

セラピスト: 「多くの人が普段はあまり意識していませんが、実際には私たちの行動や選択は、何かしらの価値観に基づいています。これから一緒に、あなたの価値観を見つけていきましょう。」

STEP
価値観の確認

セラピスト: 「前回のセッションで、あなたが良好な人間関係を築いていきたいという価値観をお話ししていただきましたね。今日は、その価値観をさらに深掘りし、その価値観に基づいた行動を一緒に考えていきたいと思います。」

クライエント: 「はい、人との関係をもっと良くしたいと強く感じています。」

セラピスト: 「素晴らしいです。良好な人間関係を築きたいという気持ちは、あなたにとってとても大切な価値観なんですね。」

STEP
価値観を深掘りする

セラピスト: 「では、具体的にどんな人間関係を築いていきたいと感じていますか?例えば、どんなコミュニケーションが理想だと思いますか?」

クライエント: 「信頼できる関係が理想です。お互いに正直に話せる関係が欲しいです。特に、家族や職場で、もっとオープンにコミュニケーションができるようになりたいです。」

セラピスト: 「信頼と正直さがあなたにとって重要なんですね。家族や職場でオープンなコミュニケーションができる関係を築きたいというのは、どんなふうに感じますか?」

クライエント: 「今までは、相手にどう思われるかを気にして、本音を言えないことが多かったです。でも、やっぱり本音で話し合える関係が欲しいと思います。」

セラピスト: 「本音で話し合える関係を築くことが、あなたの価値観において重要な要素だと感じているのですね。」

STEP
障害や不安を探る

セラピスト: 「今、良好な人間関係を築く上で、何か障害や不安を感じていることはありますか?」

クライエント: 「正直に言うと、過去に人間関係で傷ついた経験があるので、また同じようなことが起きるのが怖いです。それで、本音を隠してしまうことが多いんです。」

セラピスト: 「それはとても理解できますね。過去の経験から不安が生じてしまうことは自然なことです。その不安を感じながらも、あなたの価値観である『良好な人間関係を築く』ためにどんな行動ができるかを一緒に考えていきましょう。」

STEP
価値観に基づいた行動計画

セラピスト: 「今、あなたが良好な人間関係を築くために、まずどんな小さな行動から始められそうですか?」

クライエント: 「職場で、もっと自分の意見を言うようにしたいです。でも、いきなり全部は無理だと思うので、小さなことから始めたいです。」

セラピスト: 「素晴らしいですね。具体的には、どんな場面でどんな意見を言ってみたいですか?」

クライエント: 「例えば、ミーティングの時に、今までは黙っていることが多かったので、少しでも意見を言うようにしてみたいです。」

セラピスト: 「それは良いスタートですね。まずはミーティングで、少しずつ意見を言うことから始めてみる。そして、少しずつ自分の意見を伝えることに慣れていきましょう。これは、あなたの価値観に基づいたとても重要な行動です。」

STEP
振り返りと今後の計画

セラピスト: 「今日、あなたの価値観である『良好な人間関係を築く』ということについて、少し深掘りしましたね。そして、職場で少しずつ意見を言うという具体的な行動計画を立てました。この行動を通じて、どんな変化があるか、次回のセッションでまた振り返ってみましょう。」

クライエント: 「はい、少しずつやってみます。今まで避けていたことなので、少し緊張しますが、挑戦してみます。」

セラピスト: 「その挑戦する気持ちは素晴らしいです。緊張するのは自然なことですから、無理をせずに進めていきましょう。次回またお話を聞かせてくださいね。」

STEP
コミットメント行動(Committed Action)

「コミットメント行動(Committed Action)」は、クライエントが明確にした価値観に基づいて具体的な行動を取ることを目指します。先ほどの女性のケースでは、「良好な人間関係(コミュニケーション)を築く」という価値観がありました。

コミットメント行動のセッションでは、クライエントが価値観に基づいて行動を起こし、その行動がどのように進展したかを評価し、新たな行動計画を立てます。クライエントが不安や障害を感じながらも、価値観に従って一歩を踏み出す力を養い、行動の範囲を徐々に広げていくことをサポートします。このプロセスを通じて、クライエントは自己効力感を高め、自分の価値観に忠実な生き方を実現していくことができるようになります。

コミットメント行動

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行動の振り返りと評価

セラピスト: 「前回のセッションで、職場のミーティングで少しずつ自分の意見を言うことから始めるという行動計画を立てましたが、その後どうでしたか?」

クライエント: 「実際にやってみました。最初はとても緊張しましたが、意見を言った後、少し安心しました。」

セラピスト: 「それは素晴らしいですね。緊張を感じながらも行動に移せたことは、大きな一歩です。どんな反応がありましたか?」

クライエント: 「思っていたよりも、同僚が私の意見をちゃんと聞いてくれたので、少し驚きました。」

STEP
行動に対する感情や思考の扱い方

セラピスト: 「それはポジティブな体験ですね。行動を取る前に不安や心配があったかと思いますが、どう対処しましたか?」

クライエント: 「不安が強かったです。でも、『この不安を感じても、私の価値観に沿った行動を取ることが大事だ』と自分に言い聞かせました。」

セラピスト: 「不安を抱えながらも、あなたの価値観に従って行動したことは、本当に素晴らしいです。不安を感じながらも行動する力がついてきていますね。」

STEP
コミットメント行動の拡大

セラピスト: 「では、今回の成功体験を踏まえて、次にどのような行動を取りたいと思いますか?」

クライエント: 「次は、家族とのコミュニケーションでも同じように、もう少し自分の気持ちを伝えたいです。特に、母に対してはいつも我慢してしまうので、少しでも本音を話せたらと思います。」

セラピスト: 「家族とのコミュニケーションは、職場とはまた違った挑戦かもしれませんね。具体的にはどんな場面で、どのように話してみたいですか?」

クライエント: 「例えば、母が私のことを過保護に扱う時に、『私はもう大人だから、自分で決めたい』と伝えたいです。」

セラピスト: 「とても具体的で良いですね。では、その場面でどのように対応するかを一緒にシミュレーションしてみましょう。」

STEP
行動の具体化と準備

セラピスト: 「母親にそのように伝える際、どんな不安や障害が考えられますか?」

クライエント: 「母が怒ったり、傷ついたりしないか心配です。」

セラピスト: 「その不安を持ちながらも、あなたの価値観に従ってどのように行動するかが重要です。不安が生じた時、どのように対処するかを一緒に考えましょう。例えば、母親に伝える前に深呼吸をして気持ちを落ち着けるなどの方法があります。」

クライエント: 「そうですね、まずは自分を落ち着けてから話すように心がけたいです。」

セラピスト: 「良いですね。では、次回のセッションまでに、実際にその場面で試してみましょう。そして、その結果を振り返ってみましょう。」

STEP
コミットメントの確認とエンパワメント

セラピスト: 「このように、あなたは自分の価値観に基づいて一歩一歩行動を起こしていく力を持っています。それを意識し続けることで、さらに人間関係を改善していけるでしょう。今の気持ちはどうですか?」

クライエント: 「少し緊張しますが、自分の価値観に従って行動することができると思います。頑張ってみます。」

セラピスト: 「その意欲はとても大切です。次回のセッションでは、今回の行動についてまた話し合いましょう。どんな結果であっても、それは学びの機会ですから、一緒に振り返っていきましょう。」

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セラピーの進行とフィードバック

「セラピーの進行とフィードバック」に関するセッションは、クライエントがどのようにセラピーを体験しているかを確認し、進行状況を振り返り、今後のセラピーの方向性を調整する機会となります。特に、女性クライエントの場合、セラピーの進行についてのフィードバックを行うことは、どの程度自分の価値観に沿った行動を進めているかを理解し、セラピーの効果を最大化するために重要です。

セラピーの進行とフィードバックのセッションでは、クライエントがこれまでのセラピーのプロセスを振り返り、どのように感じているかを確認します。これにより、クライエントが成し遂げたことや困難を評価し、次のステップに進むための方向性を明確にします。セラピストからのフィードバックは、クライエントの自信を高め、今後の行動に対する意欲を促進する役割を果たします。

セラピーの進行とフィードバック

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セラピーの進行状況の確認

セラピスト: 「これまでのセッションを通じて、私たちはあなたが良好な人間関係を築くための価値観に基づいて行動することを目指してきましたが、ここまでの進行状況についてどう感じていますか?」

クライエント: 「正直なところ、少しずつ前進していると感じています。職場でのコミュニケーションが少し楽になり、家族との関係でも変化を感じています。」

セラピスト: 「それは素晴らしいですね。具体的に、どのような変化を感じていますか?」

クライエント: 「職場では、以前よりも自分の意見を言いやすくなり、家族との間でも、母に自分の気持ちを少しずつ伝えられるようになっています。」

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達成したことの振り返り

セラピスト: 「それは大きな前進ですね。これまでに達成した行動の中で、特に印象に残っているものはありますか?」

クライエント: 「やはり、職場で意見を言った時が一番印象的でした。とても緊張しましたが、その後、同僚が私の意見を尊重してくれたのが嬉しかったです。」

セラピスト: 「その成功体験が、他の場面でも自信を持って行動する助けになっているのでしょうね。」

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困難や課題の評価

セラピスト: 「一方で、何か困難を感じている部分や、うまくいっていないと感じる部分はありますか?」

クライエント: 「家族とのコミュニケーションは、まだ難しいところがあります。特に母には、思ったことを伝えるのが怖くて、結局言い出せないことが多いです。」

セラピスト: 「それは自然な感情です。大切な人に対して自分の気持ちを伝えるのは、時にとても難しいものです。この課題に対して、次のステップとして何かできることは考えられますか?」

クライエント: 「まずは、小さなことから母に話す練習をしたいと思います。例えば、夕食のメニューについて自分の希望を言うことから始めてみようかなと。」

セラピスト: 「それは良いアイデアですね。小さなステップを踏み出すことで、徐々に自信がついていくと思います。」

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フィードバックの提供

セラピスト: 「これまでのセラピーのプロセスを通じて、私はあなたがとても勇敢に、自分の価値観に基づいた行動を取っていると感じています。私自身も、あなたが成長している様子を見てとても嬉しく思っています。」

クライエント: 「ありがとうございます。セラピーのおかげで、自分に少しずつ自信が持てるようになってきました。」

セラピスト: 「その自信が、今後の行動にもつながっていくでしょう。セラピーの進行について、何か私に伝えたいことや、改善したい部分はありますか?」

クライエント: 「今のところは特にありませんが、今後もこの調子で続けていきたいです。」

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今後のセラピーの方向性の確認

セラピスト: 「了解しました。では、これからも引き続き、あなたが大切にしている人間関係の価値観に沿った行動をサポートしていきますね。次回のセッションでは、今回話し合った小さなステップについて、進捗を確認していきましょう。」

クライエント: 「はい、楽しみにしています。」

セラピスト:「また、次回も一緒に頑張りましょう。何か質問があれば、いつでも聞いてください。」

クライエント: 「ありがとうございます。」

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