目次
怒りに関する心理用語
怒りは、不正、不当、妨害、侮辱などに対する一般的な反応であり、心の中で不快感や反感を抱く感情です。これは他者の行動や状況に対する不満として現れます。
より弱い感情 | 基本感情 | より強い感情 |
苛立ち・煩わしさ | 怒り | 激怒 |
怒り | 他人や自己の評価や期待に対して、不適切な行動や態度をとった場合に生じる感情的な反応 |
過剰な怒り | 怒りが過度に表れる状態で日常生活に支障をきたすことがあり、人間関係や社会的問題にも影響を与える可能性がある |
怒りの管理 | 怒りを適切に管理し、穏やかな対応ができるようにする技術やトレーニングでカウンセリングやグループセラピー、ストレスマネジメントなどがある |
暴力的行動 | 怒りが高まり、物理的な暴力や言葉の暴力を伴う行動をとる状態であり、暴力は自己防衛や自己主張、報復行為などの理由から起こることがある |
憤怒 | 極端に激しい怒りの状態で身体的反応や衝動的な行動が伴い、自己制御が困難になることがある |
パッシブアグレッション | 怒りを表に出さず、非言語的な手段で他者を攻撃する行動でヒステリックな態度や、意図的な無視などがある |
適切な怒り | 怒りの感情を適切に表現し、自己主張や自己防衛などに役立てることができる状態で自分自身や他者の利益を守るために、必要な感情として認められる |
怒りの表出 | 怒りを表現する方法であり、怒りを直接表現する方法や間接的に表現する方法などがある |
怒りの抑制 | 怒りをコントロールする能力で怒りが高まっても攻撃的な行動をとらず、適切な方法で対処することができる |
怒りの問題 | 怒りが過剰に表出する、または怒りを抑制できない状態で周りの人に対して攻撃的な行動をとることがある |
ホストリリティ | 怒りに伴って表出される敵意や攻撃的な態度 |
ラムページ | 突然、大量殺人や暴力行為を引き起こすことで怒りや狂気が原因となることがある |
怒りの蓄積 | 日常的なストレスやトラウマなどによって、怒りが蓄積されること |
憤慨 | 社会的な不正や不条理に対する怒りで公共の場での人種差別や、虐待事件をおこすことがある |
憎悪 | 他者に対する強い反感や敵意で怒りと同様に、攻撃的な行動をとることがある |
不安に関する心理用語
不安は、不安は対象のない恐れであり、未来の出来事や結果に対する漠然とした懸念や恐れです。不安は、現実の危険ではなく、潜在的な危険や失敗についての心配から生じます。具体的な危険が存在しない場合でも、未来の不確実性に対する不安感が生じることがあります。
不安、心配は現実に起こり得た欲求の充足結果ではなく、未来のリスクの予測や心身の支えが獲得できない感覚です。
より弱い感情 | 基本感情 | より強い感情 |
不安・心配 | 恐れ | 恐怖 |
不安 | 不確実性や危険に対する恐怖心、心配、不安定な感情状態を指す |
不安障害 | 不安感や緊張感が過剰になり、日常生活に支障が出る状態でパニック障害、社交不安障害、強迫性障害などが含まれる |
パニック | 突然、強い不安感や恐怖感が襲ってくる状態でパニック障害の症状として現れることがある |
パニック障害 | 突然、恐怖感や不安感が強まり、心拍数や呼吸が乱れるなどの身体的症状が現れる状態であり、再発を繰り返すことが多く不安障害の一つである |
社交不安障害 | 他人との接触や社交場面で強い不安感や緊張感を感じ、過度な心理的ストレスを生じる状態で、公的場面や集団で話すことなどが特に苦手である場合が多い |
汎不安障害 | 恐怖心や不安感が強く、継続的に自分自身や周囲に対して不安や危険があると感じる状態で、身体的症状としては、頭痛や胃痛、筋肉痛などが現れることがある |
思考停止 | 不安や恐怖感が強まると、強迫的に考えが止まらなくなり、自己嫌悪や自己否定につながることがある |
マインドフルネス | 自分自身の感情や思考に注意を向け、現在の状況に集中することで、不安やストレスを軽減する瞑想や呼吸法などがある |
楽観主義 | 不安やストレスに対して前向きな思考を持ち、自信や希望を持ち続けることができる状態であり、自己や周囲の状況に対してポジティブな見方をすることが重要である |
緊張 | 身体的または心理的なストレスにより、筋肉が緊張した状態を指し、不安やストレスの症状として現れることがある |
分離不安障害 | 特定の人と離れることを恐れる病気で、通常は子供に現れるが成人にも発症することがある |
不安減少法 | リラクゼーションや呼吸法など、不安を軽減するための方法 |
不安感情調節 | 不安感情を認識し、適切にコントロールすることを目的とした認知行動療法の手法の一つ |
不安と関連した障害 | 睡眠障害、うつ病、摂食障害など、不安が原因で発症することがある疾患。 |
不安感情の評価 | 不安を引き起こすストレス要因を評価するプロセス、不安を抱く原因が不明確な場合でも心理的な過程によって説明される |
愛に関する心理用語
愛 | 対象への強い感情的な結びつきを表す言葉で、愛は肉体的な欲求だけでなく、心理的な欲求、社会的な欲求、精神的な欲求のことである |
愛着 | 対象に対する愛情の一形態で、他者との接続や関係性を強化することに焦点を当てている |
恋愛 | 対象に対する浪漫的な愛情のことで、恋愛には肉体的な愛情や情熱的な愛情、親密な愛情など、さまざまなタイプがある |
愛の言語 | 愛情を表現する方法の分類であり、主なものに肯定的な言葉、共感的な言葉、贈り物、行動、身体的な接触がある |
愛のスタイル | 愛情表現の傾向や方法の個人差があり、主なものに受容的愛、情熱的愛、友情的愛、プラトニックな愛、実用的愛がある |
愛の行動 | 愛情を表現するための具体的な行動であり、贈り物をする、相手に気遣いを示す、時間を共有するなどがある |
愛の感情 | 愛情を表現するために必要な感情であり、親密さ、興奮、快感、信頼感、共感などがある |
愛の発達 | 愛情が発展するプロセスで、主なものに恋愛から愛着への移行、愛着から信頼への移行、信頼から親密さへの移行がある |
愛の欲求 | 愛情を得ることで満たされる心理的な欲求で、主なものに親密さ、関心、支配、安定性、肯定的なフィードバックなどがある |
愛の妨害 | 愛情発展の障害となるもので、主なものに信頼の欠如、愛着不安、コミュニケーションの問題、外部的ストレス、文化的な違いがある |
親子・母子愛に関する心理用語
愛着理論 | 親子関係を中心に、愛着関係が人間の発達や行動に与える影響を研究する理論であり、子どもが親との信頼関係を築き、愛着を持つことが重要であるとされる |
子育てスタイル | 親が子どもを育てる際の態度や行動の傾向を分類したもので、主に支配的な「命令的スタイル」、無関心な「無関与スタイル」、自由主義的な「寛容的スタイル」、バランスのとれた「適切なスタイル」の4つに分けられる |
深層心理学 | 潜在意識の中にある親子関係や影響が、人間の行動に影響を与えるとする心理学の一分野で、特にフロイトの精神分析学やユングの分析心理学が代表的である |
親和性 | 親と子どもが互いに感じ合う愛情の深さや、親子関係の良し悪しを表す指標の1つ |
ファミリー・ システム理論 | 家族を単一の個人ではなく、相互に影響しあう一連の人間システムとしてとらえる理論であり、親子関係が家族の全体的な機能に影響を与えるとされる |
マザーファーザー・イメージ | 個人の無意識に存在する母親や父親のイメージで、親子関係がそのまま個人の人格形成に影響することがあるとされる |
情動的親子関係 | 親が子どもの感情や欲求を理解し、共感的な反応を示すことで、親子間の絆を深めることを目的とした育児のアプローチ |
母性愛 | 母親が子供に対して感じる強い愛情と保護欲求を示す |
子供中心主義 | 母親が子供のニーズを優先することを指し、母親が子供にとって最も重要な存在であると考えることが多く、子供の幸福が母親の最優先事項であると考える |
母子結合 | 出産後、母親と子供の間に発生する特別な関係を指し、母親と子供の絆を深めるために、肌と肌の接触や母親と子供の目の接触などの方法がある |
母親自己 | 母親が自分自身を母親としてのアイデンティティで見ることを指し、母親自己が強い場合は母親は子育てに専念し、子供のニーズを優先することができる |
子育てストレス | 子育てに伴うストレスを指し、子育てストレスは母親が自分の能力に自信を持てない場合や子供に十分な注意を払えない場合、および環境要因によって引き起こされることがある |
母親の愛着様式 | 母親が子供との関係を構築する方法を指し、母親の愛着様式は子供の自尊心や社会的行動に影響を与えることがある |
子供の愛着様式 | 子供が親との関係を構築する方法を指し、子供の愛着様式は自己評価、社会的行動、および将来の関係に影響を与えることがある |
母子相互作用 | 母親と子供の間で行われる相互作用を指し、母子相互作用には、視覚的接触、言語的コミュニケーション、および肌と肌の接触などが含まれる |
「まとめ」自己の感情を理解するためには…
- 感情をラベリングする
自分が感じている感情を言葉で表現することが重要です。
例えば、不安、怒り、喜びなど感情を正確にラベリングすることで、それが何であるかを理解しやすくなります。 - 身体的反応を観察する
感情には身体的反応が伴うことが多いので、自分の身体的な変化を観察することが役立ちます。
例えば、心拍数が上がったり筋肉が緊張したりすることがあります。 - 一次感情を探る
一次感情とは最初に感じた感情のことであり、その後に複雑な感情が生じることがあります。
例えば、怒りという複雑な感情は最初に恥ずかしさや屈辱感を感じた後に生じることがあります。 - 自己対話をする
自分自身に質問を投げかけ自己対話をすることで、感情を理解することができます。
例えば、「なぜ私はこのように感じているのか?」と問いかけることができます。 - メモを取る
感情を理解するために日記をつけることが役立ちます。
日記をつけることで自分自身の感情やその原因をより明確に理解することができます。
これらの方法を組み合わせることで、自己の感情をより深く理解することができます。
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「感情障害の治療ガイドブック」 ロイ・J・マットソン、ジョン・M・ゲオルグ、谷口富士夫 訳、日本評論社
「感情と病気―ストレス・心とからだの健康」 ノーマン・C・コーエン、林 節子 訳、中央公論新社
「感情の脳科学―情動が人間を支配する」 金子圭介、岩波書店
「感情心理学」 キース・オッテンブリッジ、小沢真理、田辺孝典 訳、誠信書房
「感情の力」 ダニエル・ゴールマン、大和書房
「感情と人格障害―臨床と理論」 田島義文、ひとみ書房
「感情と社会―自己と他者の動機と病理」 エリック・フロム、岩波書店
「感情障害の精神療法―DBTの理論と実際」 マーシャ・M.ラインハン、石川啓子、監訳、金剛出版